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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

特集 アレルギーと自己免疫

II.アレルギー疾患 3.アレルギー疾患と検査 5)呼吸器アレルギー

(3)PIE症候群

著者: 金子富志人1 秋山一男1

所属機関: 1国立相模原病院内科

ページ範囲:P.125 - P.127

文献概要

はじめに
 PIE症候群とはpulmonary infiltration with eosinophiliaの略称であり,好酸球増多を伴う肺疾患の総称である.
 本症候群に関する最初の報告はLoeffler1,2)によるもので,のちにLoeffler症候群と呼ばれるようになった.その後,Weingartenはtropical eosinophiliaと題する論文を報告した3).Reeder,Goodrichは少しずつ病像や予後の異なる症例をまとめてPIE症候群と呼ぶことを提唱し4),Croftonらは同様の考えからpulmonary eosinophiliaとして,各群間には互いに移行があるとしながらも5群に分類した5).その後,Liebow,Carringtonらは末梢血好酸球増多は示さないが,肺組織に好酸球浸潤を認める症例を報告し,末梢血ばかりでなく組織の好酸球増多を含めた広い概念としてeosinophilic pneumoniaを提唱した6).また,胸部X線上,異常陰影を認めず組織学的に好酸球浸潤を認めた症例も報告されている7)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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