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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(1)リウマトイド因子

著者: 江崎一子1 延永正1

所属機関: 1九州大学生体防御医学研究所内科

ページ範囲:P.181 - P.184

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はじめに
 リウマトイド因子(RF)はIgGのFc部位を認識する抗体で,慢性関節リウマチ(RA)やその他の膠原病に高頻度に出現する代表的な自己抗体の1つと考えられている.
 RFの存在が最初に確認されたのは1940年で,WaalerによりRA患者血清が家兎γ-グロブリン感作ヒツジ赤血球を凝集することが報告された1).その後,1948年にRoseらはこの凝集反応がRAの診断に応用できることを見いだし,RF測定法としてのWaaler-Rose反応が確立されるに至った2).当初,RA患者血清で高い陽性率を示すことからリウマチ様因子と命名されたが,その後の研究でRFは必ずしもRAに特異的なものではなく,RA以外の膠原病,慢性感染症,肝炎などや,時に正常人にも検出されることがわかってきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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