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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(2)LE細胞

著者: 横張龍一1

所属機関: 1国立熱海病院

ページ範囲:P.185 - P.186

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はじめに
 急性・活動期の全身性エリテマトーデス(SLE)の患者から採血して試験管内に2時間前後放置,凝血させた後,血塊を壊して白血球を集め,塗抹標本を作製してGiemsa染色を行い,特に辺縁部を注意して検鏡すると,紫紅色の封入体を持った細胞を多数認める.これがLE細胞現象である.LE細胞現象がSLEの診断に主要な意義を持っていたときには,この凝固法のほかに,ヘパリンで凝固を止めた血液を試験管内でガラス玉とともに1~2時間回転させた後,白血球を集めて同様の染色を行う方法もあった.ヘパリン法のほうがきれいなLE細胞を見いだせるとされているが,方法の繁雑さのゆえに現在ではあまり行われていない.ちなみに,EDTA (エチレンジアミン四酢酸)で凝固を止めた場合には,補体がまったく関与できなくなるので,LE細胞の形成はない1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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