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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(4)抗DNA抗体

著者: 金井芳之1

所属機関: 1東京大学医科学研究所癌生物学研究部

ページ範囲:P.190 - P.192

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■LE細胞の発見
 いわゆる抗核抗体発見の発端は1948年,Hargravesらが全身性エリテマトーデス(SLE)患者の骨髄塗抹標本中にLE細胞を発見したことにある.LE細胞とは,血液採取後,壊れた細胞核にLE因子が反応し,細胞核が膨化しヘマトキシリン体となり,これを白血球が貧食した結果形成される細胞のことである.正常人の骨髄細胞とSLE患者の血漿を試験管内で保温してもLE細胞は形成されることから,LE細胞を形成する因子はSLE患者血漿中に存在すると考えられた.後の研究で本因子はIgG抗体で,これに対応する抗原はDNA-ヒストン複合体(ヌクレオソーム)であることが明らかにされた.
 これを契機に,1960年に一本鎖(ss) DNAに対する抗体がSLE患者血清中に存在することが証明され,抗DNA抗体の種類が注目されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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