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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(15)抗ミトコンドリア抗体

著者: 上村朝輝1 早川晃史1 打越康郎1 吉田俊明1

所属機関: 1新潟大学医学部第3内科

ページ範囲:P.217 - P.219

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■抗ミトコンドリア抗体とその分類
 原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis;PBC)患者血清中に,ヒトおよびラットの腎尿細管細胞,胃壁細胞あるいは甲状腺上皮細胞内のミトコンドリアと反応する抗体が存在することが蛍光抗体法で明らかにされ,抗ミトコンドリア抗体(antimitochondrial antibody;AMA)と命名された1).このようにAMAはPBCに特異的かつ高頻度に認められる自己抗体の一種で,ミトコンドリアの内膜あるいは外膜に存在する抗原に対する抗体である.
 AMAにはM1~M9までの9種類の亜型があることが報告されており,これは主に抗原の存在部位がミトコンドリアの内膜か外膜かという点,およびトリプシン処理に対する抗原の感受性の有無,さらに疾患との関連などの点から表34のように分類されている2).抗原の局在部位とトリプシン処理に対する感受性が同じでも,蛍光抗体法による腎尿細管での主たる反応部位が異なる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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