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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(22)抗リンパ球抗体

著者: 山田明1

所属機関: 1東京大学医学部第3内科

ページ範囲:P.234 - P.235

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はじめに
 抗リンパ球抗体は抗白血球抗体の一種である.頻回に輸血を受けた後,あるいは妊娠の後に,輸血のドナーや児の父親の白血球に対し抗体を生じるが,これは特定のHLA抗原に対するものである.全身性エリテマトーデス(SLE)の患者では,約半数に抗リンパ球抗体の出現をみるが,これはしばしばnaturally occurringという言葉を冠して呼ばれるように,輸血などによる人為的な免疫によるものではない.また特定のHLA抗原を持ったリンパ球だけでなく,誰のリンパ球に対しても反応する.自己のリンパ球に対しても反応するので,SLE患者の持つ多彩な自己抗体の一種と考えられている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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