文献詳細
文献概要
特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体
(22)抗リンパ球抗体
著者: 山田明1
所属機関: 1東京大学医学部第3内科
ページ範囲:P.234 - P.235
文献購入ページに移動はじめに
抗リンパ球抗体は抗白血球抗体の一種である.頻回に輸血を受けた後,あるいは妊娠の後に,輸血のドナーや児の父親の白血球に対し抗体を生じるが,これは特定のHLA抗原に対するものである.全身性エリテマトーデス(SLE)の患者では,約半数に抗リンパ球抗体の出現をみるが,これはしばしばnaturally occurringという言葉を冠して呼ばれるように,輸血などによる人為的な免疫によるものではない.また特定のHLA抗原を持ったリンパ球だけでなく,誰のリンパ球に対しても反応する.自己のリンパ球に対しても反応するので,SLE患者の持つ多彩な自己抗体の一種と考えられている1).
抗リンパ球抗体は抗白血球抗体の一種である.頻回に輸血を受けた後,あるいは妊娠の後に,輸血のドナーや児の父親の白血球に対し抗体を生じるが,これは特定のHLA抗原に対するものである.全身性エリテマトーデス(SLE)の患者では,約半数に抗リンパ球抗体の出現をみるが,これはしばしばnaturally occurringという言葉を冠して呼ばれるように,輸血などによる人為的な免疫によるものではない.また特定のHLA抗原を持ったリンパ球だけでなく,誰のリンパ球に対しても反応する.自己のリンパ球に対しても反応するので,SLE患者の持つ多彩な自己抗体の一種と考えられている1).
掲載誌情報