文献詳細
文献概要
特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体
(29)抗T3,T4抗体
著者: 高田薫1 網野信行1
所属機関: 1大阪大学医学部臨床検査診断学教室
ページ範囲:P.249 - P.251
文献購入ページに移動甲状腺ホルモン,トリヨードサイロニン(triiodothyronine;T3)およびサイロキシン(thyroxine;T4)は大部分がサイロキシン結合グロブリン(thyroxinebinding globulin;TBG),プレアルブミンおよびアルブミンと結合して存在し,ごく一部の遊離型T3,T4(fT3,fT4)が生理的作用を発揮している.しかし,1956年に甲状腺疾患のある患者のなかで,これらの蛋白のほかにT3,T4が免疫グロブリン,すなわち特異自己抗体と結合している症例が見いだされ1),以後,多数例が報告されている.以下に抗T3,T4抗体の特徴,測定法および臨床像について述べる.
掲載誌情報