文献詳細
特集 アレルギーと自己免疫
III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体
文献概要
はじめに
抗胃壁細胞抗体(parietal cell antibody;PCA)は,1962年Irvineら1)により胃粘膜に対する自己抗体として悪性貧血患者血清中から発見された.胃壁細胞の原形質に対する自己抗体で,抗内因子抗体(intrinsicfactor antibody;IFA,次項参照)とともに悪性貧血患者血清中に高率に出現する.しかしPCAはIFAほど悪性貧血に特異的ではなく,悪性貧血以外にも甲状腺疾患,糖尿病,膠原病,胃炎,肝疾患,副腎不全などでも高頻度に出現する.このことからPCAの出現は,少なくともなんらかの胃粘膜病変を示唆するものとも考えられる.
抗胃壁細胞抗体(parietal cell antibody;PCA)は,1962年Irvineら1)により胃粘膜に対する自己抗体として悪性貧血患者血清中から発見された.胃壁細胞の原形質に対する自己抗体で,抗内因子抗体(intrinsicfactor antibody;IFA,次項参照)とともに悪性貧血患者血清中に高率に出現する.しかしPCAはIFAほど悪性貧血に特異的ではなく,悪性貧血以外にも甲状腺疾患,糖尿病,膠原病,胃炎,肝疾患,副腎不全などでも高頻度に出現する.このことからPCAの出現は,少なくともなんらかの胃粘膜病変を示唆するものとも考えられる.
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