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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻12号

1991年11月発行

文献概要

特集 アレルギーと自己免疫 III.自己免疫疾患 2.自己免疫疾患の検査 5)自己抗体

(36)抗精子抗体

著者: 神崎秀陽1

所属機関: 1京都大学医学部婦人科学産科学教室

ページ範囲:P.265 - P.267

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はじめに
 抗精子抗体の存在が生殖機能を障害する場合があることが知られている.精巣にはいわゆるblood-testisbarrier (血液―精巣関門)があるため,精子は自己の免疫細胞にさらされることなく発育・成熟してゆく.なんらかの原因でこの関門が破綻すると,精子抗原に対しての免疫応答が起こり,自己抗体としての抗精子抗体が誘導されると推測されている.他方,女性性管内での精子や精漿抗原によるisoirnmunizationが,女性側にこれらの抗原に対してのアロ抗体を誘導されることも明らかとなってきた.従来原因不明とされてきた不妊症のなかにこのような精子免疫に起因する症例があることが明らかとなり,それらは"免疫性不妊"として取り扱われている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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