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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻2号

1991年02月発行

文献概要

今月の主題 脂質代謝異常 技術解説

脂質転送蛋白

著者: 浦田武義14 高木康2 五味邦英2 板倉弘重3

所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理学教室 2昭和大学医学部臨床病理学教室 3国立健康・栄養研究所臨床栄養部 4栄研化学株式会社研究開発本部

ページ範囲:P.135 - P.142

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 動脈硬化症診療研究の進歩は目覚ましく,最近においては血管内皮細胞機能の解明が広く行われるようになり,中でも内皮沈着脂質の,肝への逆転送経路の解明が精力的に進められている.
 この内皮細胞の"外"を流れる血中リポ蛋白と内皮に取り込まれる脂質間の出納にかかわるとされる新規な脂質転送蛋白であるLipid Transfer Protein (LTP-I=CETP),LTP-IIおよびそれらに対する阻害蛋白Lipid Transfer Inhibitor Protein (LTIP=エルティップ)について述べる.
 LTP-Iはコレステリルエステル(CE),トリグリセリド(TG)および,リン脂質(PL)の50%,LTP-IIはPL (残りの50%)のみ転送をつかさどっている.本稿ではその脂質転送経路,生成過程,分離精製法,性状,LTP-I (CETP)活性異常症,脂質転送状態の確認法および測定法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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