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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻3号

1991年03月発行

文献概要

今月の主題 心・血管系ホルモン 測定法・病態生理

心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)測定法の病態生理学的意義

著者: 小田寿1 石井當男1

所属機関: 1横浜市立大学医学部内科学第二教室

ページ範囲:P.237 - P.241

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 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)はナトリウム(Na)利尿,血管拡張,アルドステロン抑制などの多彩な生理作用があり,その病態生理学的意義が注目される.血中ANPは,心不全,腎不全,高血圧,発作性上室性頻拍などの疾患で上昇することが知られており,腎不全,心不全では体液貯留や心機能を反映して上昇している.したがって血漿ANP濃度測定は,透析患者において至適体重(dry weight)を設定する1指標に,心不全では心機能の推移をみる1指標になりうることが示唆された.
 また,ANPは生体内物質であり,心不全や高血圧における臨床応用が期待されるが,そのためにANPやANP代謝酵素阻害薬を投与した際の血漿ANP濃度測定も,臨床効果判定に重要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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