icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻3号

1991年03月発行

文献概要

今月の主題 心・血管系ホルモン 測定法・病態生理

血管由来のプロスタグランジン

著者: 石光俊彦1 上原譽志夫1

所属機関: 1東京大学医学部内科学第二教室

ページ範囲:P.264 - P.269

文献購入ページに移動
 エイコサノイド(プロスタグランジンおよびその関連物質)は全身の臓器で産生代謝され,それぞれの臓器に特徴的な生理活性を持ち,さまざまな生体機能の調節に関与する.特に血管壁においては相反する作用を有するPGI2とTXA2のバランスにより血管の緊張性,血小板凝集および平滑筋細胞の増殖や肥大などが調節され,血管障害に対する防御機構の一端を担うと考えられる.動脈硬化,本態性高血圧症,虚血性心疾患,糖尿病などでは,血管系エイコサノイドの異常が認められる.エイコサノイドの測定法としては生検定法,免疫測定法,高速液体クロマトグラフィ法,ガスクロマトグラフィ質量分析法などがあるが,それぞれに長所と短所を有するため,目的に応じて適切な測定法が選択される必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?