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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻3号

1991年03月発行

文献概要

TOPICS

トキソプラズマ特異酵素

著者: 浅井隆志1

所属機関: 1東京医科大学微生物学教室

ページ範囲:P.292 - P.293

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1.はじめに
 細胞内寄生原虫であるトキソプラズマ(Toxoplasma gondii)の栄養体は,他の生物には見られない巨大なATP分解能力を潜在的に持っている.その能力はジチオールの化合物の存在下で発現され,そのときのATP分解能力は哺乳類の細胞の500倍にも及ぶ1).これはトキソプラズマ虫体が,強力な活性を持つATPaseを大量に持っているからである.この酵素はトキソプラズマに特異的に存在すると考えられ,その基質特異性からヌクレオシド三リン酸ヒドロラーゼ(NTPase)と呼ぶように提唱されている1,2).このNTPaseを,臨床検査への応用を含めて,本欄を借りて紹介したいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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