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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻5号

1991年05月発行

文献概要

今月の主題 サイトカインと造血因子 技術解説

エリスロポエチン(EPO)

著者: 河合忠1 香西正昭2

所属機関: 1自治医科大学医学部臨床病理学教室 2中外製薬(株)診断薬事業部

ページ範囲:P.457 - P.461

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 エリスロポエチンは,乏酸素状態に反応して生成される造血因子である.近年ラジオイムノアッセイによる定量法が市販されるようになり,臨床応用も確立されている.血清エリスロポエチン濃度の成人正常値は12.0~32.0mlU/mlであって,男女差はない.臨床的には,貧血の鑑別,多血症の鑑別,エリスロポエチン製剤投与の適応の決定・経過観察に応用されている.腎性貧血では血清濃度は低下傾向を示し,エリスロポエチン製剤の投与により改善する.再生不良性貧血,鉄欠乏性貧血で血清濃度は増加する.真性多血症では低下傾向を示すのに反して,続発性多血症では逆に高値を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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