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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻7号

1991年07月発行

文献概要

今月の主題 呼吸器疾患と臨床検査 非感染性呼吸器疾患

肺好酸球性肉芽腫症

著者: 北市正則1 泉孝英1

所属機関: 1京都大学胸部疾患研究所第二内科

ページ範囲:P.726 - P.730

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 肺好酸球性肉芽腫症はpulmonary histiocytosis Xとも呼称され,Langerhans細胞系の組織球(HX細胞)の非腫瘍性増殖と肺実質の線維化を特徴とする原因不明の慢性間質性肺疾患である.若年成人に多く,症例のほとんどは喫煙歴を持つ.約60%の症例は無症状のままか経過観察で無症状になり,死亡に至る症例は約10%であり,基本的には予後の良い疾患である.確定診断は開胸肺生検によらねばならないことが多い.比較的まれな肺疾患であるが,HX細胞を含む炎症細胞浸潤が強い病期を経て,散在性で細胞成分の少ない瘢痕病巣を残して治癒することが多いため,実際の症例数は確認された症例数より多い可能性がある.臨床的な鑑別診断には肺結核症,特発性肺線維症などの肺疾患が含まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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