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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻7号

1991年07月発行

文献概要

TOPICS

平滑筋の幼若化と動脈硬化の発生

著者: 永井良三1

所属機関: 1東京大学第三内科

ページ範囲:P.766 - P.767

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1.はじめに
 平滑筋の増殖は動脈硬化発生と密接な関係にある.培養条件下で増殖する平滑筋細胞は収縮フィラメントが消失し,フリーリボゾームや粗面小胞体などの蛋白合成に必要な細胞内小器官が増加する.これは収縮型から合成型への形質変換として知られている.このような形質変換は細胞培養時だけでなく,動脈硬化巣で増殖中の平滑筋細胞でも認められる.したがって収縮型と合成型の平滑筋細胞を区別することができるならば,それは動脈硬化の成因解明だけでなく,血管障害の新しい診断法としても有用な手法となる.われわれは平滑筋の細胞分化を研究する過程で2つの形質を特異的に識別する分子マーカーを開発した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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