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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻7号

1991年07月発行

文献概要

資料

非ホジキンリンパ腫(リンパ節生検)のパラフィン切片における免疫組織学的検討

著者: 佐藤信也1 大野招伸1 日野浦雄之1 鈴宮淳司2 丸塚浩助2 住吉昭信2 荒武八起3 大滝幸哉3

所属機関: 1宮崎医科大学病院病理部 2宮崎医科大学第一病理 3宮崎医科大学病院中央検査部

ページ範囲:P.774 - P.778

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 組織学的に非ポジキンリンパ腫と診断された症例の中で,浮遊リンパ球における螢光抗体法およびリンパ節生検捺印標本における酵素抗体法を用い,T,B分類がなされた15例(B細胞リンパ腫4例,T細胞リンパ腫11例)のリンパ節生検標本パラフィン切片について,各種モノクローナル抗体を用いたアビジン・ビオチン・コンプレックス法にて免疫学的検索を行った.その結果,パラフィン切片で,悪性リンパ腫をT細胞性かB細胞性かに分類することは十分可能であるが,抗原性の失活は避けられないため,各種抗体の特徴を理解し,1っの抗体の所見に頼らず慎重に判定するべきと考えられた.可能な限り凍結切片や捺印標本,リンパ球浮遊法などを用いた表面抗原の検索を行うほうが望ましいが,それが実施しえなかった症例のT,B細胞の分類に,パラフィン切片法は試みる価値のある方法と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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