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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻8号

1991年08月発行

文献概要

今月の主題 真菌症 技術解説

真菌抗体検査

著者: 羽山正義1 発地雅夫1

所属機関: 1信州大学医学部第二病理学教室

ページ範囲:P.841 - P.845

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 真菌症の早期診断のために,血清中に出現する真菌抗原および代謝産物,あるいは抗体の有無とその変動を測定することが有用であるが,いまだ,的確な検査法が確立されていない.したがって,患者の臨床症状から判断して抗真菌剤の投与が開始される場合も多い.抗体検査は,免疫応答が正常な場合には,感度の鋭敏な測定方法を用いて抗体の変動を測定すれば,患者の病状の把握にも役だつ.また,多くの健康人が自然抗体を保有している可能性のある真菌症の場合には,経日的抗体価の変動を追跡して初めて真菌症が推測される.しかし,immunocompromised hostの場合には,抗体産生が不十分であり,認められないこともあるので期待できない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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