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文献詳細

雑誌文献

臨床検査35巻8号

1991年08月発行

文献概要

TOPICS

C型肝炎ウイルス(HCV)感染の新しい検査法

著者: 大久保昭行1

所属機関: 1東京大学臨床検査医学

ページ範囲:P.874 - P.875

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 最近カイロン社が開発した,HCV感染を確認するための,第二世代recombinant immuno blotassay法(RIBA)を紹介する.
 カイロン社が開発したHCV抗体(C100抗体)検査法は,わが国では世界に先駆けて,供血者のスクリーニングに用いられ,輸血後C型肝炎の発症を半減させる成果を上げている.しかし,C100抗体検査では,偽陽性が高頻度に認められることが報告されている.また,HCVには多種類の変異株があり,C100抗体検査法で陰性となるHCV感染者が存在することも明らかにされつつある.現在のところ,HCV感染について,もっとも感度と特異性が高い検査法は,PCRによるHCV検査であると考えられている.しかし,PCRは手技や汚染の防止面などに問題がある.簡便で感度と特異性の高い検査法の登場が望まれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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