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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻1号

1992年01月発行

今月の主題 成長因子と増殖因子

解説

トランスフォーミング増殖因子(TGF)

著者: 對馬敏夫1

所属機関: 1東京女子医科大学内分泌センター内分泌内科

ページ範囲:P.48 - P.52

文献概要

 TGFにはTGF―αとTGF―βの2種類があり,両者は協同してNRK細胞の軟寒天培地でのコロニー形成(細胞増殖)を促進する.TGF―αは構造がEGFと類似しており,その作用はEGF受容体を介して発現する.TGF―αを産生する腫瘍細胞は多く,自己の増殖や腫瘍に伴ういくつかの病態に関与する可能性がある.TGF―βはほとんどすべての腫瘍組織や正常組織に存在し,細胞増殖や分化機能に対し促進あるいは抑制作用を示す.その作用はきわめて多様であり組織の発生,分化,損傷治癒などに重要な役割を果たしていると思われる.また細胞外基質産生作用により,いくつかの病態に関与している可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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