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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査36巻10号

1992年10月発行

雑誌目次

今月の主題 放射線障害

総説

放射線の生体への影響

青木 芳朗

pp.1071-1074

人体が大量の放射線被曝をすると,その被曝様式に従ってさまざまな症状を呈する.全身被曝時の急性放射線症候群,部分被曝時の局所の障害,放射性核種の摂取による内部被曝,それらの結果としての発癌,あるいは子孫に対する影響としての遺伝的影響などがある.本稿では,これらの放射線障害の概略を解説した.〔臨床検査36(10):1071-1074,1992〕

放射線障害の臨床検査

細胞診

矢谷 隆一 , 白石 泰三 , 中野 洋 , 矢花 正 , 北本 正人

pp.1075-1079

放射線は細胞レベルで種々の障害をきたすが,その感受性は臓器,細胞,腫瘍により大きく異なる.放射線で障害された細胞では急性および晩発性の変化がみられ,良悪を問わず核および細胞質の腫大や空胞化など共通の変化を認める.放射線照射後に採取された細胞診標本に出現する細胞の良悪の鑑別診断が問題となるが,核細胞質比や核質の観察を慎重に行えば一般には可能である.放射線照射による細胞学的変化に習熟している必要がある.〔臨床検査36(10):1075-1079, 1992〕

組織診

新部 英男

pp.1081-1085

放射線障害で組織診が施行されるのは,放射線治療に伴うものが大部分である.放射線治療中に生検を施行すると,放射線障害を増強させる危険性があるので,慎重に行うべきである.放射線治療効果の判定には,総線量と生検前の最終照射からの時間と1回線量を知ることが大切である.急性放射線障害は細胞再生系の組織の障害が主体であるため容易に修復する.血管・結合組織の障害で起こる慢性・晩発障害は臨床的に問題となる.〔臨床検査36(10):1081―1085,1992〕

骨髄検査

鎌田 七男

pp.1087-1092

骨髄検査は線量の推定と骨髄細胞の形態的変化の観察に役だつ.障害の初期においては骨髄有核細胞数や骨髄細胞の分裂指数などより1~2Gy,3~4Gy,5Gy以上の各レベルで線量推定が可能であり,また,細胞形態観察から骨髄の状態を正確に把握できる.障害の晩期では骨髄細胞染色体異常率から線量の推定が可能であり,また前白血病状態や白血病移行のモニタリングとして骨髄検査は有用である.〔臨床検査36(10):1087-1092,1992〕

染色体検査

高野 貴子

pp.1093-1100

 染色体分析の実際の手技を簡単に述べた.放射線の影響を調べる場合には,末梢血リンパ球の2日間培養を行う.標本はそのまま無処理でギムザ染色する場合と,さまざまな分染法を行う場合があり,目的に応じて選択する.

 染色体異常が検出された際には,国際規約ISCN(1985)に準じた記載を行う.判定はかなりの細胞を検査してはじめて下すことができる.

1Sv当たりの遺伝病のリスクが1988年の国連科学委員会報告に,また1rem (0.01Sv)当たりの遺伝病のリスクが1990年のBEIR第5報に掲載されているが,放射線障害と染色体異常,あるいは他の遺伝性疾患との関連を推定することはたいへん難しい.幾世代にもわたる地道なデータの蓄積がたいせつである.〔臨床検査36(10):1093-1100,1992〕

血液・生化学検査

久住 静代 , 藏本 淳

pp.1101-1106

放射線被曝による人体への影響,特に血液・生化学検査への影響について,原爆被爆者を対象に,長年継続されてきた白血病調査,成人健康調査,放射線生物免疫調査の成績から述べた.また,急性血液障害については,近年,旧ソ連邦で発生したチェルノブイリ事故被災者の例を挙げて説明した.また,IAEA報告についても若干触れた.〔臨床検査36(10):1101-1106,1992〕

放射線障害対策

放射線障害からの防御

赤沼 篤夫

pp.1107-1111

放射線の被曝事故は一般には放射線を取り扱って作業をしていることにより起こる.この場合,体外被曝と体内被曝があり,除染の方法が異なる.前者は洗浄が基本であるが,後者の場合は専門医師により薬物で除染する.また,放射線作業に関係のない一般住民にも放射線事業所で環境汚染をもたらすような放射線事故を起こせば公衆被曝が発生する可能性がある.これは大きな災害となる可能性もあり,国で対策は決められている.〔臨床検査36(10):1107-1111, 1992〕

医療施設における非密封放射性物質の取り扱いに関する法令の規制

草間 朋子

pp.1113-1115

放射線・放射性物質を取り扱う際には,放射線防護関連法令の規制を受ける.わが国の場合は,1つの事業所が2つ以上の法令の規制を受ける.放射線・放射性物質の使用に伴う人体の安全を確保し,環境を保全するための管理は,線源の管理,場所の管理,取り扱い者個人の管理から成り立つ.放射線は測定できることがほかの有害要因に比べた場合の大きな特徴であるので,この特徴を活かした管理を徹底すべきである.〔臨床検査36(10):1113-1115,1992〕

放射線医療従事者が守るべき基本的事項

草間 朋子

pp.1117-1120

放射線.放射性物質の取り扱いは法令などで厳しく規制されている.in vivo核医学検査で非密封の放射性物質を取り扱う人々が,安全上,遵守すべき事項は汚染を起こさないことと,放射性廃棄物の処理を適切に行うことである.教育・訓練など必要な手続きを経て,取り扱い者として登録され,放射性物質の取り扱いに従事する者は,安全取り扱いに関する基本的なマナーを身につけなければならない.登録から作業終了までの安全取り扱いに関する基本的事項を記述した.〔臨床検査36(10):1117-1120,1992〕

解説

放射線と発癌

関根 一郎

pp.1121-1125

放射線がヒトに発癌をもたらした事例を①X線・ラジウム発見後,原爆被爆者に白血病の頻発が明らかとなるまでの歴史的背景,②原爆被爆者における発癌,③またα線による特異な例としてのトロトラストによる発癌,そして④治療用放射線による発癌,の4項に分けて解説を行った.〔臨床検査36(10) :1121-1125,1992〕

腸管の放射線障害

中野 隆史 , 荒居 龍雄

pp.1127-1131

腸上皮は造血組織や皮膚組織と同様に細胞再生系(cell renewal system)の組織に属している.基底層における細胞分裂は比較的多く,細胞回転が急速であるため,放射線感受性が高い.哺乳動物では1回照射10Gy以上の線量を全身または小腸の大部分に照射された場合,下痢,脱水,敗血症などのいわゆる腸管死を起こす.20Gy以下では治療により回復可能であるが,30Gy以上照射されると回復不能な障害となる.〔臨床検査36(10):1127-1131,1992〕

話題

チェルノブイリの事故

白石 久二雄

pp.1132-1133

 1986年4月の末,ソ連で原子炉の事故があったようだと新聞が書きたてるが,当のソ連は何も言わない.ゴルバチョフも少し遅れて知らされたらしくて,彼がグラチノスチ(情報公開)と言い始めたのもわかる気がする.わが研究所もにわかに騒がしくなり,日本への影響がある,ないでサンプリングが始まった.自然のBGレベルより高くはなったが,問題にする程度でなかったのは幸いであった.ソ連政府は事故の大きさと後処理に困り,国際原子力機関(IAEA)や,広島・長崎の経験がある日本に協力を要請してきたことはご存じのことであろう.

 さて,4年後の1990年10月,幸か不幸か,日ソ共同研究の一環として,チェルノブイリを訪れることになり,20日間滞在した1).その時の事故炉(石棺)から30km圏内への"立入り許可証"を図1に示す.ちなみに,出張前後の137Cs体内量は18から312ベクレル(Bq)に増加した.

照射食品の検知法の現状と展望

内山 貞夫

pp.1134-1135

1.はじめに

 わが国ではジャガイモの発芽防止の目的だけに0.15kGyのγ線照射を認めている.諸外国では殺菌,殺虫,熟度調整などのために低線量から高線量(0.15~30.0kGy)の放射線の照射を認めている国もある(表1).

 照射の有無を確認する検知法は,古くから検討されてきたが,なかなかその開発は難しく,現在でもわが国では公的検査法はない.現在,FAO/IAEA (国連食糧農業機関/国際原子力機関)を中心に国際的な検知法の策定のためのプロジェクトが行われている(1990~1994年)1).そのような背景には,近年,照射食品を認める国が増えてきて照射の有無に関する貿易上の問題解決が求められていること,ならびに最近かなり有望な検知法が開発され報告されつつあることが挙げられる.その第1回の研究調整会議(ポーランド,1990年)で物理学的(ESR,化学発光,熱発光,インピーダンス,粘度,分光内近赤外),化学的(o―チロシン,脂肪―揮発性炭化水素/シクロブタノン,DNA),生物学的方法(微生物学,胚培養)が提起され検討された2).これらの中で筆者が現時点で有望な検知法として考えているのが表2に示すようなものである.

連載 重複表現型の白血病細胞・4

骨髄系とBリンパ球系の表現型を同時に持つ白血病細胞

榎本 康弘

pp.1066-1067

 これまで3回にわだり骨髄系内でみられた重複表現型細胞(biphenotypic cell),いわゆる狭義のmixed ineage, Ieukemia例について解説してきた.今回はcommon ALL型のリンパ性白血病細胞が電顕的に二重マーカー法を用いて骨髄関連抗原のCD13同時に陽性で,かつ表面マーカー検索では混在している骨髄系の抗原を有する細胞が白血病細胞か否か同定できなかったが,これらも同時にB細胞系の関連抗原を有していることが判明し,リンパ系と骨髄系の二系統の白血病細胞が重複表現型を持つ特異的な例である.

COFFEE BREAK

信越往来

屋形 稔

pp.1085

 山国の信州と日本海沿岸の新潟は交通の便はあまりよくないが,隣国のせいか信越地区として学会支部活動など一緒のことが多い.若い頃内科学会信越地方会で信州に行くのは山水の美を探る楽しみでおっくうではなかったが,臨床化学会信越支部会を毎年開く頃になると,信州大と相談して中間地点の妙高高原に決めて相会することにしてお互い満足するようになった。臨床病理学会もかなり前に私が提案して関東甲信越という大世帯の中に入って活動することになったのも主に交通事情からである.それにしても信州とは深い絆で今まで来たものという感が深い.

 当初『臨床検査法提要』という本の著者である金井泉先生がわが新潟大学の古い先輩であるとはつゆ知らなかったが,検査室を担当することになった昭和37年の秋頃人から教えられ松本郊外のご自宅までお伺いしたことがある.荘々30年の昔であるが,海軍少将だった先生の姿勢のよい活気溢れる言動や,お土産に手製の林檎を下さった親しみ溢れる姿は昨日のように思い出される.

kg/m2

𠮷野 二男

pp.1100

 肥満,太りすぎが,心疾患をはじめ,多くの疾患のもとになるので,関心が持たれてきているが,その程度は,感覚的だけでなく,客観的に表す指数などがいろいろと考えられ,使用されてきていた.

 最近では,体重をkgで表し,それを身長メートル(m)の二乗したもので割ったものが,利用されている.それをkg/m2というように表す.

血管病変の病理・4

動脈瘤と静脈瘤

後藤 敏 , 桜井 勇 , 直江 史郎

pp.1137-1147

動脈瘤とは動脈の拡張した病態をさすが,その形態,病因,発生部位によりさまざまに分類されている.動脈瘤を引き起こす疾病は動脈硬化症,炎症,特発性の壊死,外傷,先天性形成異常など多岐にわたるが,いずれも動脈壁の脆弱性をきたすことにより動脈内腔の拡張を呈する.動脈瘤は好発部位があり,部位ごとに形態,原因に特徴がある.静脈瘤は動脈瘤に比し一次的な壁の変化よりも血液の還流障害,異常流入を基礎に発生するものが多い.静脈瘤にも動脈瘤同様,好発部位がある.〔臨床検査36(10):1137-1147, 1992〕

トピックス

血中カリウムイオンの酵素的測定法

木村 茂樹 , 網野 信行

pp.1148-1149

 生体内の電解質は,相対的組成によって浸透圧や酸塩基平衝の調節,また筋の興奮や神経の伝達などに重要な役割をしている.その電解質の1つであるカリウムイオン(K)は,臨床的に,人工透析,術後,腎移植後,周期性四肢麻痺,原発性アルドステロン症などの疾患の良い指標として用いられている.

 血中Kの測定は,物理化学的測定法である炎光光度法,イオン選択電極(ion-seIective elec―trode;ISE)法などが主流となっている.炎光光度法は,炎の中に測定する試料を噴霧し燃焼させるために,燃料ガス圧,空気圧などの調整が必要であり,またプロパンガスを取り扱うことから危険を伴う.ISE法は共存イオンの影響を除去できないため正確度は炎光光度法に比較して劣っている.さらに,電極の寿命が短いなどの欠点がある.これらの物理学的測定法は,測定原理がほかの生化学項目の分析に用いられる比色法と異なるため測定に専用の分析装置や分析ユニットを必要とする問題点がある.最近,これらの問題点を解決する方法として酵素的測定法が開発された.Berryら1)は,ピルビン酸キナーゼを用いた酵素的測定法を開発した.ピルビン酸キナーゼは,K,ナトリウムイオン(Na),アンモニウムイオン(NH4)により活性化される.そのため,Na+はイオン透過担体である"クリプタンド"を用いて,Na+とクリプタンドの複合体を形成させ,またNH+4はグルタミン酸脱水素酵素の酵素反応を利用し,K+測定に影響を与えるイオンを除去している.そして,ピルビン酸キナーゼ,乳酸脱水素酵素を用いて最終的にK+により活性化されたピルビン酸キナーゼの反応速度に比例するNADHの減少を340nmにおける吸光度変化から測定し,標準液との相対分析からK+濃度を求める.この測定法は,血中K+濃度を高い精度で測定できるが,3段階の酵素反応と,イオン透過担体を用いているため試薬コストが高くなる欠点がある.Kimuraら2)は,トリプトファナーゼを用いた酵素的測定法を開発した.トリプトファナーゼは,K+,NH+4,により漕性化される.またK+の存在下では,Na+は競合的にその活性を阻害する.そのため,あらかじめ試料中のNH+4を酵素反応を用いて除去する.また,Na+は除去せずあらかじめ試薬中に十分量のNa+を添加し,トリプトファナーゼの活性を阻害して試料中のNa+濃度では酵素活性に影響を与えないようにして,K+により活性化されたトリプトファナーゼの反応速度に比例するNADPHの減少を340nmにおける吸光度変化から測定し,標準液との相対分析からK+濃度を求める.その測定原理を図1に示した.測定感度は,前測定法に比べ少し低いが,直線性:7.0mmol/l,同時再現性(n=10):0.89~1.31%,炎光光度法をx軸としたときの相関性は,n=100,r=0.995,y=0.984x+0.091と良好である.また,種々の自動分析装置にも適用が可能である.さらに,2段階の酵素反応を用いていることから,試薬コストも前測定法に比べて若干低コストに押さえることができると考えられる.

TOPICS

体内温度の非侵襲的計測

斎藤 正男

pp.1149-1150

 最近,体内深部の温度を計測しようという試みが,数多く見られる.病変は多くの場合温度変化を伴うし,体外から電磁波などの物理エネルギーを与えたときに,体内の温度分布を調べると,重要な情報が得られる.しかし体内深部温度の計測には,いろいろ難しい問題がある.深部の温度計測は,工業計測のように精度が保証されているわけではない.臨床家が,それぞれの方法の問題と限界を知りつつ利用しなければ,役にたたない.

 体内の温度を測定するには,現在次の方法が用いられる.探針の刺入,計測装置の植え込み,非侵襲的測定,体表からの測定.また技術的には,次の点を考えなければならない.絶対値か変化分か,温度測定精度,空間的分解能,測定時間.体内温度計測では,高い精度は無理である.体内では熱が伝搬し平均されるから,高い空間分解能は意味がない.測定の平均を取れば,精度が改善される.このような事情があるから,ただ一般的に方法を比較しても意味がない.

ホルモン作用のスピルオーバー現象と病気

網野 信行 , 柏井 卓

pp.1150-1151

 1つのホルモンが本来そのホルモンに対応する受容体以外の受容体にも作用し,2つ以上の生物学的な活性を示す現象を"specificity spillover"と言う1).このようなホルモンと受容体の交差反応とも言えるべき現象はホルモンの構造または受容体の構造が相互に類似している場合に起こりうる.例えば,成長ホルモン過剰分泌を示す末端肥大症において,血中プロラクチン濃度は正常であるがプロラクチン過剰分泌症状,すなわち乳汁分泌,無月経,不妊症などの症状を示すことがある.これは成長ホルモンがプロラクチン受容体にも作用しこのような現象を起こすものと考えられている.また,ある種の腫瘍が,IGF-IIを過剰分泌しそれがインスリンまたはIGF-I受容体にも作用し低血糖症状を起こすことがある.この場合インスリン産生腫瘍の場合に見られる高インスリン血症は認められない.

 糖蛋白ホルモンであるLH, FSH, TSHおよびhCGはαおよびβサブユニットからそれぞれできているが,いずれもαサブユニットは共通しており,したがって構造上これら4つのホルモンはかなりの類似性が認められる.

ELISA法によるメイラード反応後期生成物の測定

七里 元亮 , 竹田 晴生 , 篠原 守継

pp.1152-1153

 糖尿病性慢性血管障害に伴う心血管障害,脳血管障害,腎不全などの増加は近年大きな社会問題となってきている.最近,この発症要因として,慢性的高血糖に伴うメイラード反応後期生成物(advanced glycation end products;AGE)の関与が注目されている.メイラード反応は,別名グリケーションとも呼ばれるが,各種蛋白質,ペプチド,アミノ酸などのアミノ基と還元糖が反応してシッフ塩基を形成後,アマドリ転移生成物に至る初期段階と,これがさらに長時間の反応を経て蛍光,褐色変化,分子架橋などを特色とするAGEに移行した後期段階の2段階に大別される.

 AGEの構造はいまだ不明のままであるが,最近AGE構造を認識する抗体が作られ,これを利用したenzyme-linked immunosorbent assays(ELISA)がいくつかの研究施設で行われるようになってきた.それに伴い,生体内にAGEが存在するか否かという問題についてもいくつかの研究施設からその報告がなされている(表1)1~6).本法はラジオ・アイソトープを用いることなく,高感度の測定が可能であるばかりでなく,そのほかにも種々の長所を有している.本法がAGEの検出にとって最も有力な手段となりえたのは,未知の抗原であっても,その特異的抗体を作製することによって測定系を確立しうる測定原理に基づいているためといえよう.

リポZ

田中 明

pp.1153-1155

 リポZは,アポB48と重複しない部位にエピトープを持つ(したがって,アポB48を認識しない)抗ヒトアポB100モノクローナル抗体および抗ヒトアポAIモノクローナル抗体の血清中unbourld分画である1~3).血清中に存在するリポ蛋白のうち,カイロミクロンレムナント(CR)を除いて,すべてのリポ蛋白はアポB100またはアポAIを持つ.すなわち,カイロミクロン,HDLはアポAIを,VLDL,IDL,LDLはアポB100を持つ.また,CRは代謝が速いので,空腹時血清中には通常存在しない.したがって,空腹時血清の場合,アポB100およびアポAIのunbound分画であるリポZ中にリポ蛋白は存在しないはずである.

 しかし,糖尿病,冠動脈硬化症例のリポZ分画には,高頻度にリポ蛋白の存在が示され,動脈硬化の危険因子として注目されている4~5)

 最近,リボZ分画中リボ蛋白の特性が明らかになりつつある.HPLC分析による粒子サイズの検討では,図1のようにVLDLとカイロミクロン(void)の粒子サイズの位置にピークを認めた4).電子顕微鏡による検討でも,400Åを中心に300Å~800Åの粒子サイズの分布を認め,HPLCと同様の結果を得た2,3).SDS-PAGEによるアポ蛋白の分析では,アポB100,アポB48,アポE,アポCのバンドを認めた1~3).したがって,アポAIを持つカイロミクロンは含まれない.また,アポ蛋白,脂質の分析から,コレステロールエステル(CE)およびアポEリッチが明らかになった1).VLDL以上の粒子サイズで,CEおよびアポEリッチであり,カイロミクロンおよびVLDLのレムナントと構造の類似性を認めた.

尿中アポリポ蛋白H

髙松 和永 , 橋本 浩三

pp.1155-1156

 健常者の腎臓では,血漿成分のうちアルブミン(Alb)(分子量67,000)など分子量60,000以上の高分子量蛋白は,糸球体基底膜を透過し難く,β2-ミクログロブリン(β2-MG,分子量11,800)など分子量40,000以下の低分子量蛋白は,糸球体基底膜を容易に通過し,近位尿細管以後で大部分再吸収される.ところが糖尿病で腎病変が存在すると糸球体の基底膜の透過性の充進や尿細管の再吸収能が障害され,Alb,β2-MGなどの尿中排泄が増加し,これらの尿中濃度が糖尿病性腎症の早期診断の指標として汎用されている.また,糸球体基底膜の透過性に関する因子として,上記のsize barrierのほかにcharge barrierがあり,血漿蛋臼の表面陰性荷電が弱いほど基底膜を透過しやすいことが知られている1)

 アポリポ蛋白H(アポH)は,β2-glycoprotein Iとも呼ばれ,分子量約50,0002)で,高分子量蛋白と低分子量蛋白の境界に属し,等電点(pI)5.4~6.2の糖蛋白3)で,Albより分子量が小さく表面陰性荷電が弱いことが知られている.

海外だより

フィリピン

辻本 直樹

pp.1157-1158

 私がフィリピンに到着したのは1989年3月31日,そして帰国したのが2年3か月後の1991年7月だった.この間のフィリピンはバギオ(マニラから北へ215km)の大地震発生,セブ島の超大型台風襲来,さらに今世紀最大といわれるピナツボ火山の爆発,マニラのクーデタ内騒動と人災をも含め,あらゆる災害に見舞われた時期であった.しかし現地の人々は,このような逆境に立たされてもいつも笑顔と陽気さを絶やさないのである.

 さて私の任地は,陽気なフィリピン人スタッフを中心としたPRPC (フィリピン難民一時収容センター)であった.マニラから西へ直線距離で約80kmに位置するPRPCは,国連機関により運営費用が出され,アメリカ,ドイツ,ノルウェーなどの多くの国々のボランティア団体からなる機関である.ここは,祖国を脱出してきたインドシナ難民が,いわゆる第三国へ移住をする前に収容されている場所である.

研究

成人病検診におけるペプシノゲン測定の意義と有用性

河邊 博史 , 斉藤 郁夫 , 関原 敏郎 , 永野 志朗

pp.1159-1161

 最近開発されたペプシノゲンのRIAキットを用い,成人病検診におけるペプシノゲン値と胃X線所見との関係を検討した.胃炎所見者のペプシノゲン1/II比は正常所見者に比べて有意に低く,またI/II比が3.0未満の者の胃炎所見の頻度(52.4%)は,3.0以上の者の胃炎所見の頻度(16.5%)に比べて有意に高かった.以上より,1/II比は胃炎所見者のスクリーニングには有用であったが,胃癌患者の早期発見にどれほど有用であるかについては,今後の経過観察が必要である.

編集者への手紙

COBAS MIRAにおけるフルクトサミンのアデノシンデアミナーゼ測定への影響

山田 満廣 , 稲垣 新吾 , 大西 将則

pp.1162

1.はじめに

 現在,当施設の生化学検査では,COBAS MIRA(F. Hoffmann La Roche)を用いてフルクトサミン(FRA)をはじめ,比較的検体数の少ない遊離脂肪酸(FFA),アデノシンデアミナーゼ(ADA),CK-MB,ミオグロビン(Mb)など多項目の処理分析を実施している.

 日常検査においては,午前中にADA,FFA,CK-MBおよびMbを,午後にはFRAの測定を行った後,外来患者のADAおよびFFAを測定するのが当院における分析の流れである.このような中で,FRAを測定した後にADAを測定したとき,試薬ブランク値(0. D.)の上昇とともに,測定値(活性値)も全般的に高値を示すことに感覚的に気付いた.そこで今回,これを確認するために若干の検討を行った.

資料

画像解析を用いた核異型測定における基礎的検討―組織標本作製による影響について

池田 聡 , 石堂 達也 , 木村 博 , 宮国 亨 , 深沢 徳行 , 沢村 和美 , 本間 恵美子 , 井坂 信之 , 茂木 高夫

pp.1163-1166

 組織標本作製時における固定条件によってどの程度細胞収縮が認められるか,リンパ節濾胞中のリンパ球核面積を用いて検討した.切除から固定液に人れるまでの時間,ホルマリン濃度および固定時間の3つの条件をそれぞれ変えて測定した.それぞれの条件により核収縮に差が認められ,切除から固定液に人れるまでの時間が核収縮に最も有意であった.したがって,核面積の比較など画像解析を用いた検討を行う場合,まず核収縮に差のないことを確認する必要があると考えられた.

画像解析を用いた増殖期細胞の核面積の検討

池田 聡 , 石堂 達也 , 木村 博 , 宮国 亨 , 深沢 徳行 , 沢村 和美 , 本間 恵美子 , 井坂 信之 , 赤羽 久昌

pp.1167-1170

 核の大きさと細胞周期の間に関係があるか否かを調べるために,増殖期細胞マーカーであるBrdUおよびPCNAを用いて大腸腫瘍病変の増殖期細胞を検出し,画像解析でその核断面積を測定した.その結果,陽性細胞の核面積は良性悪性どちらの腫瘍においても陰性細胞の核に比べて有意に大きかった.細胞周期と核の大きさの間には有意な関係があることが示唆された.

AIAシステムによるSialyl-Lewisa抗原測定系の基礎的検討および臨床的評価

岩越 典子 , 桑原 正喜 , 田中 里枝 , 北山 和代 , 有吉 寛

pp.1171-1176

 2→3Sialyl-Lewisa抗原(CA 19-9>を特異的に認識するモノクローナル抗体(2D3)を用いた全自動EIA装置(AIAシステム)による血中Sianyl-Lewisa抗原測定系の基礎的検討と臨床的有用性に評価を加えた.

 AIAシステムによるSialyn-Lewisa抗原測定系は良好な精度を有していた.カットオフ値を35U/mlとした場合,RIA法によるCA19-9に比して肝疾患において高目の陽性率を示したが,他の疾患ではほぼ同様の臨床的意義を有することが示された.

質疑応答 臨床化学

HDLコレステロール測定の分画条件

N生 , 安部 彰 , 前田 悟司 , 野間 昭夫

pp.1177-1178

 Q 1991年度の日本医師会サーベイランスで当施設のHDLコレステロール値がD評価を受けました.そこで血清と分画試薬のミキシング時間,ミキサーの強弱によるデータの比較とヒトプール血清と市販コントロール血清のデータの比較を試みました.HDLコレステロール値測定の限定的方法(definitive method)と現行の参照測定法(reference method)の比較実験の報告レポートがありましたならお教えください.なお当施設ではリンタングステン酸ナトリウム,塩化マグネシウム分画試薬を使用しています.また,総コレステロール値はA評価を受けています.

質疑応答 免疫血清

ウイルスの増殖機構の基礎知識

K生 , 米 佳子

pp.1178-1180

 Q 上について,お教えください.

B型肝炎母子感染防止

M生 , 飯野 四郎

pp.1180-1181

 Q B型肝炎母子感染予防の検査を行っていますが,厚生省の基準では出生時の乳児HBs抗体の検査はありません.これはする必要があるのでしょうか.また,生後1か月目のHBs抗原抗体検査も,厚生省の基準になく行っていませんでしたが,生後1週でPHA法(×16)が2か月でPHA法(-),RPHA法(+)となった例がありました.このような症例にはどう対処すればよいのでしょうか.併せてお教えてください.

質疑応答 病理

アミロイド染色褪色の原因

M生 , 内野 文彌

pp.1181-1182

Q 上についてお教えください

メンブレン・フィルターを用いた固形腫瘍の細胞診

S生 , 桑尾 定仁 , 菊池 一寿

pp.1183-1184

 Q 固形腫瘍の細胞診にメンブレン・フィルターが用いられているようですが,具体的な方法,スタンプ標本との比較,メリット,標本作製上の注意点などについてお教えください.

In situ hybridiza-tion法によるウイルスDNAの検出

K生 , 岩 信造

pp.1184-1186

 Q 上についてお教えください.

質疑応答 検査機器

共焦点レーザー顕微鏡による光学的細胞断層像の細胞診断学への応用

K生 , 杉田 道夫

pp.1187-1189

 Q レーザー顕微鏡が腫瘍学に応用されはじめていますが,その方法や今後の見通しなどについて,お教えください.

追悼

松橋直先生のご逝去を悼む

山中 學

pp.1190

 今年の正月の第2日曜,松橋先生の司会の午後のシンポジウムが終わって,控え室で一休みした.数時間ぶっ通しの司会でも,先生はお疲れの様子もなく,午前中のパネルディスカッションやシンポジウムの内容,聴衆の反応などを熱心に話された.翌日,私の家へ先生から電話があり,「虎の門病院に入院して,明後日手術を受ける予定」と淡々と告げられた.前日まったくその気配もお見せにならず,私には,まさに寝耳に水の驚きであった.ご自分の血清で,腫瘍マーカーのテストをしておられ,CA19-9が異常に高いので,虎の門病院で検査をしたところ,膵臓腫瘍ということで,手術に決まったというお話であった.術後,何回かお見舞いに虎の門病院へ伺ったが,同じ建物の中の沖中記念成入病研究所へ,出かけられ,化学療法で「髪の毛がこんなになつちゃった」と笑いながら,研究や,関係した仕事への変わらない情熱を示された.

 この秋,開催される予定のある財団の創設10周年記念の国際シンポジウムに,私が組織委員長を努め,先生にはプログラム委員長をお願いしたが,手術後も,委員会などに病院からご出席いただき,治療で,いささかお疲れのようではあったが,いつもと変わらないお話ぶりに,安堵の胸をなで下ろしたものである.

 しかし,手術後,私ども一部の者に秘かに知らされていた,その結果から,あと半年という,その予想に近く,とうとう,先生は,8月5日午前1時32分,病魔に勝てず永眠された.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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