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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻11号

1992年10月発行

文献概要

特集 遺伝と臨床検査 II DNA診断 1.DNA診断のための基本的操作

1) DNAの抽出法

著者: 塚田敏彦1 中山年正1

所属機関: 1虎の門病院臨床化学検査部

ページ範囲:P.34 - P.38

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●はじめに
 DNAの抽出精製については,ゲノムDNAやベクターとして用いられるプラスミドやファージDNAなどの調製について,種々基礎および遺伝子工学実験書などに多くの方法が報告されている1,2).しかし,臨床検査の現場でのDNA診断のスクリーニング検査を目的としたDNAの抽出精製の報告は少ない3)
 本稿では,臨床検査で最も用いられているゲノムDNAの材料として主に末梢血の有核細胞からの高分子DNAの分離精製法4),および現在広く使用されているPCR (polymerase chain reaction)法で用いる微量で簡易・迅速な末梢血の精製法について5),われわれの検査室で用いている方法について紹介する.さらに,これからDNA診断のスクリーニング検査に用いられると思われる蛋白変性剤にグアニジンチオシアン酸塩を用い,劇物のフェノールを使用しない安全で迅速な分離精製キット6)についての使用経験やDNA自動抽出装置7)についても簡単に記述したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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