文献詳細
文献概要
特集 遺伝と臨床検査 II DNA診断 2.DNA診断の応用
7)サラセミア
著者: 服部幸夫1 大庭雄三1
所属機関: 1山口大学医学部臨床検査医学講座
ページ範囲:P.114 - P.118
文献購入ページに移動 ヒトの血色素(Hb)の95%以上を占めるHbAは2分子ずつのα,βグロビン鎖から成る四量体である.α,βグロビンは赤芽球や網球でバランスよく産生されているが,サラセミアと呼ばれる病態では,その一方だけの産生障害があり,その結果,血球内のHb含量が低下し,低色素赤血球となったり,また,正常に産生された側のグロビンが相対的に余剰となり,それが赤血球膜に障害を与えて溶血性貧血を起こしたりする.βグロビンの産生低下をβサラセミア,αグロビンの産生低下をαサラセミアと称す.
掲載誌情報