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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻2号

1992年02月発行

文献概要

今月の主題 法医学と臨床検査 薬物検査

薬物の体内分布と死後変化

著者: 寺田賢1 若杉長英1

所属機関: 1大阪大学医学部法医学教室

ページ範囲:P.149 - P.153

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 各種薬物の中毒例では,血液に比較して各臓器内濃度は,抗うつ剤では著しく高く,覚醒剤では2~3倍,トルエンでは脂肪組織に高濃度に認めた.薬物の胎児への移行は脂溶性の薬物などは速やかに胎盤を通過し,胎児や新生児への影響が示唆された.乱用者の毛髪や爪中からは長期の休薬期間後も微量に乱用薬物が検出された.薬物の死後変化としてはエタノール類の産生,胃内容中の高濃度の有機溶剤の拡散,N―オキサイド,エステル結合などの薬物の分解などの種々の因子が測定結果の判断に影響を与える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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