文献詳細
文献概要
TOPICS
Caplan症候群
著者: 吉尾卓1
所属機関: 1自治医科大学アレルギー膠原病科
ページ範囲:P.183 - P.183
文献購入ページに移動1.はじめに
1973年Caplanは炭鉱夫で,慢性関節リウマチ(RAと略す)を台併した珪肺症患者に,胸部X線上特徴ある陰影が高頻度に見られることを報告した1).これが今日Caplan症候群と呼ばれているものである.最近本症の病因として免疫学的機序の関与が大であるとする考えかたが有力である.珪肺症では抗核抗体の陽性率が高く,強皮症の合併も多いと報告されていることから,本症の病因を解明していくことが珪肺症,さらには自己免疫疾患の成立機序の解明に手がかりを与えるものと思われる.ここではCaplanが最初に記載した胸部X線像の特徴,その後の本症の概念の変遷および病因論を述べる.
1973年Caplanは炭鉱夫で,慢性関節リウマチ(RAと略す)を台併した珪肺症患者に,胸部X線上特徴ある陰影が高頻度に見られることを報告した1).これが今日Caplan症候群と呼ばれているものである.最近本症の病因として免疫学的機序の関与が大であるとする考えかたが有力である.珪肺症では抗核抗体の陽性率が高く,強皮症の合併も多いと報告されていることから,本症の病因を解明していくことが珪肺症,さらには自己免疫疾患の成立機序の解明に手がかりを与えるものと思われる.ここではCaplanが最初に記載した胸部X線像の特徴,その後の本症の概念の変遷および病因論を述べる.
掲載誌情報