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文献詳細

雑誌文献

臨床検査36巻9号

1992年09月発行

文献概要

トッピクス

分子指示薬の開発

著者: 上野昭彦1

所属機関: 1東京工業大学生命理工学部

ページ範囲:P.1022 - P.1023

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1.はじめに
 シクロデキストリン(CD)は,環状オリゴ糖であり,構成するグルコースの数が6,7,8個のものがα,β,γCDとして知られている.これらは,水溶液中でさまざまな分子をその空孔内に取り込み包接化合物を形成する.CDは,デンプンに酵素を作用させて工業的に生産されており,その包接機能の応用は医,農薬,化粧品,食品など,広範な分野にまたがっている.
 筆者らは,CDを分子検出のためのセンサーあるいは指示薬に変換する研究を行ってきた.CD自体は,分光学的に不活性であるが,これに芳香環を化学結合して分光学的に活性な化合物に変えることができる.そして,これら修飾CDを用いて,ゲスト分子包接による蛍光や色の変化に成功し,新型センサーの領域を築きつつある1~6)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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