文献詳細
研究
成人病検診で見いだされた高GGT血症の一家系
田山 順一1 岩渕 やよい1 小松 正孝2 原 博子2 中田 義隆2 桑 克彦3
1筑波メディカルセンター病院臨床検査科 2筑波総合健診センター 3筑波大学医療技術短期大学部
pp.1397-1400
文献概要
成人病検診で血清γ-グルタミルトランスフェラーゼ(GGT, EC2.3.2.2)のみが異常高値を示し,臨床的にはなんらの異常も認めない健常者(42歳,男性)を見いだした,3世代の家系検索の結果,母親および子供2人に同様な高GGT血症がみられた.この子供2人にはなんらの臨床的異常は認められなかった.また,発端者の血清GGTサイズは50kDaと低分子型であり,このGGTは尿中にも排泄されていた.これらの知見は,本一家系にみられた高GGT血症が遺伝性の変異であることを強く示唆するものである.
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