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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻2号

1993年02月発行

文献概要

今月の主題 PCRを用いた病原微生物の検出 技術解説

結核菌と非定型抗酸菌

著者: 宮地勇人1 布施川久恵1 安藤泰彦1

所属機関: 1東海大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.134 - P.138

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 わが国における最近の結核症は,新登録患者数の減少が鈍化し,臨床像が複雑化している.このため,迅速な結核菌検出法による早期診断がきわめて重要である.さらに,非定型抗酸菌症は,発生率の相対的増加と菌種の多様化がみられ,菌種の迅速な同定も重要である.抗酸菌に特異的な塩基配列を増幅するpolymerase chain reaction (PCR)法は,感度が高く迅速に直接検体から抗酸菌を検出できる.非定型抗酸菌種の同定もPCR産物において菌種特異的な塩基配列を確認することにより迅速にできる.菌種特異的な塩基配列の同定は,PCR増幅産物と特異的オリゴヌクレオチドプローブとのハイプリダイゼーション,さらには,PCR増幅産物の直接シークエンシングが有用である.〔臨床検査37(2);134-138,1993〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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