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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻2号

1993年02月発行

文献概要

TOPICS

血清アミロイドA

著者: 伊藤喜久1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理学

ページ範囲:P.196 - P.197

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 生体に対して感染,腫瘍,外傷などのストレスが加わると,種々の機能を持った蛋白質が短時間の間に血中に増加してくる.このような蛋白質を急性相反応物質(acute phase reactant;APR)と呼んでいる.血清アミロイドA (SAA)はC反応性蛋白(CRP)とならぶ代表的なAPRで,もともとは,慢性炎症疾患に合併する続発性アミロイドーシスにおける沈着蛋白成分であるアミロイドA(AA)の血中前駆物質として同定されたもので,分子量11,600,106個のアミノ酸から構成されている.荷電は不均一で,少なくとも6種類のアイソフォームが存在し,mRNAも3種類以上あることが知られている1)
 SAAの機能については,これまでのところ,炎症,免疫反応の修飾,抑制作用(抗体産生抑制,白血球細胞内代謝抑制),組織修復の促進(繊維芽細胞のコラゲナーゼの誘導)などに役割を果たしていることが示されている2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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