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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻2号

1993年02月発行

文献概要

研究

多項目自動血球分析装置の白血球測定において見いだされた異常ヘモグロビン症の一例

著者: 中越りつこ1 奥村伸生1 降旗謙一2 勝山努2 金井正光2 北村文明3 中畑龍俊4 大庭雄三5

所属機関: 1信州大学医学部附属病院中央検査部 2信州大学医学部臨床検査医学 3信州大学医学部産婦人科 4信州大学医学部小児科 5山口大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.200 - P.204

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 電気抵抗方式を測定原理とする多項目自動血球分析装置の白血球測定において,直流インピーダンスと高周波インピーダンスに基づく白血球スキャタグラム上の白血球弁別線に沿って,大量の粒子が異常な分布をする症例を経験した.検討の結果,日本人では報告されていないHbCを有する患者であった.本例は母親が日本人,父親が外国人の混血であったが,父親の出身地などの詳細については不明であった.一方,白血球スキャタグラム上に認められた粒子の異常分布の出現機序は明らかでないが,この現象が異常ヘモグロビンのスクリーニングとして利用できればたいへん興味深いことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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