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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻2号

1993年02月発行

文献概要

研究

HCV関連抗原N-14(SGH-N14融合抗原)を用いたC型肝炎診断の基礎的検討

著者: 守田和樹1 森秀治1 福井正憲1 杉本整治2 好田肇3 長谷川護2 前田栄樹4 有馬暉勝4

所属機関: 1協和メデックス(株)研究所 2協和発酵(株)東京研究所 3協和発酵(株)研究開発企画室 4鹿児島大学医学部第二内科

ページ範囲:P.209 - P.213

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 HCV関連抗原は有馬(鹿児島大)らにより報告されたHCV肝炎と関連性のある抗原である.筆者らはこれら抗原を臨床診断に応用すべく,大腸菌で発現させた融合抗原を用いて予備評価を行った.
 HCV関連抗原の1つであるN-14を用い,遺伝子操作法によって白サケ成長ホルモン(salmon growth hormone;sGH)と融合させ,大腸菌で顆粒状での大量発現に成功した.このsGH融合HCV関連抗原(SGH-N14)の精製品を用いた予備評価は,C型肝炎患者血清とのウエスタンブロッテングにより検討した.従来法であるplaque immuno blott(PIB)法より感度が良好であり,さらにカイロン社キットで陰性と判定された検体1例は,SGH-N14と反応性を示した.さらにPCR法による患者血漿からのHCV遺伝子の検出によりC型肝炎診断におけるN-14抗原の有用性が強く示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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