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今月の主題 閉経と臨床検査 検査と疾患
更年期障害
著者: 五十嵐正雄12
所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科学教室 2群馬中央総合病院
ページ範囲:P.389 - P.392
文献購入ページに移動 更年期障害の定義は実は各人各様であるが,更年期に起こる卵巣からのエストロゲンの急減によって起こった特定の症状群(顔面紅潮,多汗,情緒不安定,肩こり・背部痛など)と考える定義が新しくかつ合理的である.血中エストロゲンの低下(低値ながら分泌があるのが更年期,完全低値は老年期を示す),血中FSHの上昇が更年期の指標になる.エストロゲン療法が無効なのは更年期障害ではないとさえ言える.精神安定剤は一時的に有効な対症療法にすぎない.更年期障害とうつ病との鑑別は重要である.〔臨床検査37(4):389-392,1993〕
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