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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻4号

1993年04月発行

文献概要

目でみる症例―検査結果から病態診断へ・4

持続性のLDH-H型異常高値血症

著者: 山内一由1 五十嵐富三男1 中山年正1

所属機関: 1虎の門病院臨床化学検査部

ページ範囲:P.411 - P.413

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●検査結果の判定●
1.血清LDH活性値の推移
 表1に血清乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の総活性値およびアイソザイム分画値の経過を示す.LDH総活性は入院時から患者が死亡するまでの間,持続的に10,000IU/l以上(正常値:278±82IU/l)の異常高値を示し,また,アイソザイム分画値もつねにⅠ分画(H4)が50%以上(正常値;34.5±5.7%)を占め,Ⅰ,Ⅱ分画の合計では約90%とH型(心筋塑)サブユニットに著しく偏倚した結果となった.このような結果は,従来教科書的に知られている心筋硬塞や溶血性疾患では説明できない著変である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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