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文献詳細

雑誌文献

臨床検査37巻4号

1993年04月発行

文献概要

TOPICS

好中球67kDa蛋白質

著者: 柿沼カツ子1

所属機関: 1東京都臨床医学総合研究所

ページ範囲:P.419 - P.421

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1.スーパーオキシド(O2)産生とその異常症(CGD)
 白血球のO2生成酵素,すなわちNADPHオキシダーゼの研究は,この約10年の間に大きく進歩した.その理由は,この酵素系の異常症である慢性肉芽腫症(clonic granulomatous disease;CGD)の白血球の研究により,欠損している蛋白が分子レベルで解明されたことによる1,2)
 NADPHオキシダーゼは単一酵素ではなく細胞膜に局在する膜因子(チトクロムbとフラビン)と,細胞質因子(47kDaと67kDaの蛋白,および低分子量G蛋白)から成る複合酵素系である.白血球が刺激を受けると,これらの3つの細胞質因子は互いに会合して細胞膜へ移行し,膜因子と結合してNADPHオキシダーゼ活性が誘導される3)(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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