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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査37巻7号

1993年07月発行

雑誌目次

今月の主題 粘膜免疫と臨床検査

巻頭言

粘膜の免疫防御機構

河合 忠

pp.711-712

 ヒトの体の内部環境は外部環境から隔絶されているために,無数の微生物や異物の侵入から守られている.その両者を隔絶しているのは皮膚と粘膜である.皮膚は厚く何層もの扁平上皮細胞が密に並び,あらゆる異物の侵入を物理的に許さない.それに反して,粘膜は体の内部にあっても直接外界と接触しているが,組織としては軟らかく微生物や異物の侵入が容易である.そのために,粘膜には皮膚にはない特殊な防御機構が備わっている.すなわち,多量の粘液で表面が覆われており,粘膜組織には免疫細胞が浸潤している.

 粘液は多量の多糖体を含んで粘着性に富み,あらゆる異物を直ちに捕捉する働きがある.最も異物の侵入が容易な呼吸器系粘膜細胞には繊毛があって,粘着された異物を物理的に外界に運び出す働きさえ備えている.粘液にはさまざまな非特異的液性因子が含まれていて,殺菌作用をもっており,粘膜組織から遊走した白血球,特に食細胞群が外界からの微生物や異物の侵入を防いでいる.今日では,粘液中に炎症に関連した多くの液性因子,例えばキニン,プロスタグランジンなどの存在が指摘されている.

総説

分泌型IgA

小林 邦彦

pp.713-718

 粘膜表面には多量の分泌型IgAが常時分泌されている.この分子は局所の粘膜下の形質細胞で産生され粘膜細胞内を通過して粘膜外に分泌されたもので,多数の消化管内の微生物抗原に対する抗体活性を持つ.しかし,この抗体はIgGやIgMなどと異なり補体活性化や食細胞へのオプソニン化はほとんどない.この抗体の粘膜上での本質的な作用は抗原と結合後,分泌液とともに体外に排出することにあると考えられる.〔臨床検査37(7):713-718,1993〕

粘膜免疫と好酸球

藤沢 隆夫 , 一見 良司

pp.719-724

好酸球は生体の中で主に粘膜に分布するが,その役割についてはあまり知られていない.好酸球が増加する疾患では好酸球は炎症のエフェクターとしての機能を持つとされているが,粘膜免疫とのかかわりの中ではいまだ不明の点が多い.本稿では,1つの接点として,粘膜免疫の主役であるIgAによる好酸球の脱顆粒について最近の研究成果を紹介する.さらに,好酸球の粘膜への浸潤のメカニズムについても解説を行う.(臨床検査37(7):725-728,1993〕

粘液の検査

鼻汁

鵜飼 幸太郎

pp.725-728

鼻汁検査はその目的により細胞成分,鼻汁量,粘稠度,生化学的成分などに分けられる.本稿では鼻汁の採取法,定量法,処理方法,粘弾性の測定法,細胞診,生化学的分析すなわちアルブミン,DNA,フコース,マンノース,ガラクトース,グルコース,硫酸塩,シアル酸,リゾチーム,免疫グロプリン(IgM,IgG,IgA,IgE)などの分析法につき簡単に解説を加えた.〔臨床検査37(7):725-728,1993〕

気管支肺胞洗浄液

北村 諭 , 石井 芳樹 , 小林 淳

pp.729-734

気管支肺胞洗浄は治療と診断に応用できるが,細胞成分(リンパ球サブセット)によるびまん性肺疾患の診断,液性成分による各種疾患の病態解明に役立つ.末梢型肺癌の診断にも役立つ.〔臨床検査37(7):729-734,1993〕

子宮頸管粘液

菅原 準一 , 深谷 孝夫 , 古橋 信晃 , 矢嶋 聰

pp.735-739

 子宮頸管粘液検査は,超音波断層法,各種ホルモン検査が一般的になっている現在でも,卵巣機能検査,不妊症検査として重要である.具体的には頸管粘液の性状、量を検討することにより,女性ホルモンの分泌状態を推定することが可能であり,頸管粘液と精子の適合性,また頸管粘液中の抗精子抗体を検索することにより免疫性不妊の原因を究明することが可能である.〔臨床検査37(7):735-739,1993〕

粘液成分の検査

分泌型IgAとsecretory component

石黒 士雄

pp.741-745

分泌型IgA (sIgA)の測定はcom-posite typeの抗原であることを利用し,IgA,secre-tory component (SC)それぞれの抗原に対する2種類の抗体を使用して行う.検体内にはIgA,free-SCなど競合蛋白も共存するので,検体の種類によってさまざまな工夫が必要である.本稿では,外分泌液中でのsIgAの測定のほかに,血液中のsIgA測定法,特定抗原に対する特異sIgA抗体量の測定法などについて紹介した.〔臨床検査37(7):741-745,1993〕

ムチン(粘液糖蛋白質)

市川 尊文 , 石原 和彦 , 堀田 恭子

pp.747-751

 ムチン(粘液糖蛋白質)は,粘液産生細胞で合成される高分子糖蛋白質である.粘膜防御因子の1つである粘液の重要な構成成分として,外来の機械的・化学的な刺激から消化管の表層上皮を保護する役割を果たしている.近年,消化性潰瘍において潰瘍治癒の質的問題がクローズアップされ防御因子に対する関心が高まりつつある.ムチンの生化学的測定は,各種胃・十二指腸疾患における胃粘膜防御能の状態を示す1つの指標として大きな意味を持つものと考えられる.〔臨床検査37(7):747-751,1993〕

シアル酸とその分画

荒木 英爾

pp.752-758

 粘液に含まれるシアル酸の定量分析は,主成分であるN-アセチルノイラミン酸の測定を目的とする場合は,直接的比色法として過ヨウ素酸-レソルシノール法,間接比色法として過ヨウ素酸-チオバルビツール法が用いられる.不安定な構造を持つO-アセチルシアル酸の測定には弱酸による加水分解が必要である.シアル酸の分画測定にはシリカゲル-TLC,イオン交換-HPLC,トリメチルシリル化物のGLCやGC-MSなどが有用である.〔臨床検査37(7):752-758,1993〕

尿中Tamm-Horsfall蛋白

芝 紀代子

pp.759-764

 Tamm-Horsfall蛋白(THP)は1950年TammとHorsfallによってウイルスの血球凝集を抑制する尿中に存在する蛋白として報告された.THPは硝子円柱の主要構成成分として知られてはいたが,40年を経た今日,妊婦尿からTHPの10倍以上の免疫抑制効果を示すウロモジュリンが見いだされ,この2つの蛋白のアミノ酸配列が同一であることから,THPの免疫抑制の作用機序および生体内での役割について再び脚光を浴びてきている.〔臨床検査37(7)1759-764,1993〕

粘膜組織の検査

組織粘液染色法の適応

佐藤 明 , 坂本 穆彦

pp.765-770

 組織における粘液染色陽性像は,大きく分けて上皮性粘液,細胞外被,間葉系組織の基質に観察できる.組織化学的には,アルシアンブルー―PAS二重染色などにより,酸性基を染め出せる酸性ムコ物質と,染め出せない中性ムコ物質に分けられる.さらに酸性ムコ物質は,HID―アルシアンプルー染色などにより,シアル酸を有するシアロムチンと硫酸基を有するスルポムチンに分けられる.近年,酵素を利用した方法,レクチン染色さらには糖鎖に対する抗体による免疫組織化学的染色により,ムコ物質に含まれる糖鎖構造の一部が染色でき,切片上でも糖鎖の解析や細胞種に特異な糖鎖を同定できるようになった.〔臨床検査37(7):765-770,1993〕

扁桃

形浦 昭克 , 坪田 大

pp.771-774

 咽頭に存在する扁桃組織の集合体であるWaldeyerの咽頭輪には種々の疾患が生じ,その確定診断のためにはしばしば生検を要する.材料の採取に当たっては,原則的に粘膜,実質を分けることなく標本を得,特に悪性疾患において偽陰性の生じる可能性を考え,慎重に生検を実施する.得られた標本は,ホルマリン固定でヘマトキシリン・エオジン染色を行うのみならず,特に造血器系の腫瘍においては凍結切片をも準備しなければならない.〔臨床検査37(7):771-774,1993〕

大腸

日比 紀文 , 岩男 泰 , 渡辺 守 , 土屋 雅春

pp.775-779

 腸管は感染防御機構として特殊なリンパ装置を有し,免疫臓器として重要な役割を担っている.大腸生検組織の検討は,免疫反応の場としての病変局所の追求を可能にし,種々の感染性腸炎のみでなく原因不明の炎症性大腸疾患の病態解明の手がかりを与えることにもなる.潰瘍性大腸炎では自己抗体産生のB細胞の増加や,T細胞系の機能異常がみられる.一方,Crohn病では単球/マクロファージ系細胞の活性化が特徴であり,その機能異常が想定される.〔臨床検査37(7):775-779,1993〕

興味ある病気

嚢胞性線維症

倉繁 隆信 , 藤枝 幹也

pp.781-785

 嚢胞性線維症(cystic fibrosis)は,膵外分泌不全,慢性呼吸器疾患,汗電解質の高値を3徴とする遺伝性疾患である.本症は白人(コーカサス系人種)に多いが,日本人ではまれである.嚢胞性線維症の臨床症状,診断について,さらに遺伝子レベルで今日判明している点について概説する.〔臨床検査37(7):781-785,1993〕

ひと―ベノジェクトⅡリレー訪問

河合 忠

pp.705-706

 私が年中水泳をするようになってからほぼ18年になる.それまでは,北海道の炭鉱で少年時代を過ごした私には泳ぐというよりは水浴びで,それも真夏に1,2回程度であった.ちょうど自治医大に転任した直後,あるきっかけで腰を傷めてから,心機一転自治医大のプールで水浴びを始めた.

 それから水浴びが病みつきとなり,こどもたちの指導と水泳の教則本を頼りに平泳ぎとクロールができるようになった.気持ちよく泳げるようになるまでに実に2年以上はかかった.今では,水泳部の部長として学生との付き合いも長く,1回に800メートル,週に2,3回,年中泳ぐ楽しみを覚えた.水泳部の学生が彼らと同じユニホームを毎年用意してくれるので,"オジン"にはちょっとハデな水泳パンツも楽しみである.

COFFEE BREAK

Periodic

𠮷野 二男

pp.718

 普通に読めばピリオーディック,periodの形容詞で,期間とか時期を意味します.自然科学関係では,周期と訳されることが多く,化学の周期率(periodic law),周期表(periodic table)でよく知られている語でしょう.

 ところが,periodic acidというものがあります.これを使った組織化学の方法があり,その準備のために試薬をそろえるときに,これを訳して"周期酸"というものを注文してしまいました.関係者はびっくり,そんなものはない…….

橋のおかしさ

屋形 稔

pp.739

 川をまたいで両岸をつなぐ橋というものはおかしいものである.このおかしさは滑稽の意ではなく心惹かれるとか趣があるの意である.本棚をざっと見ても「柳橋物語」(山本周五郎)や「橋ものがたり」(藤沢周平),それに杉本苑子などは「橋のたもと」,「永代橋崩落」,「姿見ずの橋」など傑作の数々の中に橋を背景としたものがあり,橋に惹かれる心が窺われる.人と人を結ぶ重要な役も橋わたしというし,橋のない三途の川には戻りがない無気味さがある.

 時代小説の橋は人物の生活や風俗を描き出すためのロマン溢れる橋の姿であるが,私たちの見る風景としての橋も人生の記憶の中に刻みこまれていることが少なくない.少年の頃故郷の村はずれの阿武隈川に渡された鶯橋という,当時すでに老朽化しつつあった木橋があった.点在する村落をつなぐもので,春に鶯の多いための愛称であったのか,渡るとキイキイきしむための通称であったのか定かでない.この流れの反対の村はずれにかかる橋は確か飽戸橋という名であったがこの由来も思い出せない.ただ,この附近は一面森と林で八幡太郎義家の史蹟が沢山残っており,矢を葺いてそこに大将が宿ったところからわが村の名が矢葺き(矢吹)となったと伝えられていた.五里ほど離れた親戚によく徒歩や自転車で遊びに行ったが,帰途にここまで辿りつくとホッとしたもので,姿変われどわが心象風景には色濃く残っている.

学会だより 第57回日本循環器学会

広い裾野と高い成果

河合 祥雄

pp.740

 循環器系の学会の中で最大の現模と情報を有する,日本循環器学会学術集会が,3月25日から27日,幕張で開催された.口述演題758,ポスター1,080,講演5,シンポジウム3,パネル討論3,カンファランス6,レクチャー2,教育セッション2と多彩で,前後に開催された研究会を加えると,総演題数は1,900題を超え,増田助教授をはじめとする一門の先生がたのご苦労・ご努力のほどが忍ばれた.本学会は,現時点の研究動向,循環器医の関心を知るうえで有用であるので,興味井ある読者は抄録を参照できるように記載する.

 稲垣会長は講演"心筋虚血の画像診断:現状と将来"で,各種画像診断法の有用性と目的に応じた総合評価の重要性を強調された.シンポジウムは,"循環調節機構""血管内皮糸細胞の障害と修復""収縮不全と拡張不全の関連"であり,内皮細胞に関し,細胞生物学的手法による研究が目だった.パネル討論では,国民的課題である"心臓移植の適応とそれをめぐる諸問題"が,主に医療技術者の踏まえるべき問題点を確認する方向で論じられた."細胞内情報伝達の仕組み"(西塚泰美)では各種の細胞内情報伝達機構の複雑なネットワークがわかりやすく解説された.KL Gouldの"冠状動脈疾患弔症度評価の日本での適応"は,豊かな教養に裏打ちされた示唆に富む内容で,多くの聴衆に感銘を与えた.

学会だより 第79回日本消化器病学会総会

"消化器病学の進歩と社会"をテーマに

児島 邦明 , 別府 倫兄 , 二川 俊二

pp.746

 日本消化器病学会総会は1889年(明治32年)の第1回総会に始まり,1993年で第79回を迎えた.1959年には本学会の秋季大会の開催も始まり,1992年に第34回を迎えている.本学会は,内科,外科,放射線科,病理,基礎医学,臨床検査など幅広い領域の研究者たちによって構成され,現在の会員数は個人会員約24,500名である.学会誌は,邦文誌が毎月発行され,英文誌であるGastroenterologia Japonicaも隔月に発行されている.

 第79回日本消化器病学会は,京都府立医科大学公衆衛生学,川井啓市教授を会長に,1993年3月29日から3日間,国立京都国際会館を舞台に開催された.今回の学会のテーマとして"消化器病学の進歩と社会"が掲げられ,医学は社会との調和の中で進むべきであるとのコンセプトで行われた.

学会だより 第82回日本病理学会総会

示説中心の臨場感あふれる学会運営

坂本 穆彦

pp.780

 日本病理学会の総会は春期総会と秋期特別総会の2回が毎年開かれる.本年の春期総会は4月6~8日の3日間,東京・日本都市センターおよび全共連ビルで開催された.連日2,000名を超える入場者があり,大変盛況であった(会長:国立がんセンター中央病院下里幸雄部長).

 本学会のプログラムは一般演説と指定講演とから構成されいる.今回は一般演題1,145題,特別講演2題(いずれも米国教授による招待講演),宿題報告3題であった.一般演題はすべて示説で発表された.このうちから18題のテーマに合致する発表が,特別にワークショップとしても別立てで行われた.したがって,ワークショップ担当者は,同一演題を講演と示説の両方で発表することとなった.

私のくふう

簡便なマイクロウェーブ処理によるPCNA抗原性の賦活化

鈴木 邦夫 , 郡 大裕

pp.786-787

I.はじめに

 PCNA(proliferating cell nuclear antigen)は,DNAポリメラーゼδの補助蛋白としてDNA複製の際のリーディング鎖の合成に不可欠な物質である.近年,ホルマリン固定パラフィン包埋切片に使用可能な抗体が市販され,免疫組織化学的な増殖細胞マーカーとして注目を集めている.

 PCNA染色法の問題点の1つとして,ホルマリン固定による抗原性のマスキングが挙げられる.すなわち,ホルマリン固定時間が2日前後を超えた材料では染色性が著しく低下してくる1).最近,ホルマリン固定パラフィン包埋組織に対してマイクロウェーブ照射を行うことにより,種々の免疫組織化学的染色においてその抗原性の回復がみられるとの報告2~4)がある.今回われわれは,ヒト消化管粘膜を対象としたPCNA染色において,家庭用電子レンジを用いた,より簡便なマイクロウェーブ処理による抗原性の賦活化を試み,その有用性を確認したので報告する.

目でみる症例―検査結果から病態診断へ・7

ミオクローヌスを伴い周期的に出現を繰り返す全般性・同期性棘徐波結合

大林 民典

pp.789-791

検査結果の判定

 脳波所見(図1)では,中心~頭項優位に,前頭部から後頭部にかけて全般性・同期性に,150μVに達する陰陽2相性の鋭波が0.6~0.8秒の周期で繰り返し出現し,徐波をその後に伴っている(periodic synchronous discharge; PSD).下段の2つの記録は,左右の手から記録したミオクローヌスの表面筋電図で,鋭波と1対1の対応を示している.

TOPICS

技術予測調査

戸谷 誠之

pp.792-793

 科学技術庁は長期的な視野に立ち,わが国における科学技術発展の将来展望を見極めるために,1971年から5年ごとの未来技術予測に関する調査を実施している.その第5回目の調査結果が1992年11月末に同庁から発行された.

 この調査では科学技術庁が中心となり,理学,工学,農学,医学など各専門領域に関する第一線で活躍する国内の研究者らで構成されるワーキング委員会を組織している.報告書は同委員会が企画した,国内の学識者を対象としたアンケート調査の集計解析から成っている.

院内感染予防とオゾン水

赤堀 幸男 , 村上 篤司 , 北川 敏 , 岡本 晃愷 , 星 昭二 , 森 啓 , 鈴木 正夫

pp.793-794

 医療を"患者の疾病障害を治癒軽減する"ための行為と定義するならば,医療の場で新たな感染症に罹患する院内感染などは,絶対に起きてはならないものである.しかし近年,院内感染が医療現場で重要な問題となっている.なかでもMRSAによる院内感染は,治療が困難であり患者の生命にかかわるため,早急に解決しなければならない.各種疾病の患者と接する医療従事者は業務上,これらから感染する危険性も高いため,院内感染は患者のみならず,各種医療従事者にとっても重要な問題である.院内感染の防止には患部の完全な殺菌消毒などの治療面はもちろん,医療現場環境の向上が必要である.特に,患者関係者および医療従事者の手指洗浄消毒とその普及は,環境面での第一段階であり,必要不可欠な手法である.

 病院内の最も完全な手指消毒は,手術関係者によるものであろう.各種殺菌消毒剤が使用され,通常10分程度以上の時間を要して行われているが,寸刻を争う緊急時の手術にはきわめて不都合であるうえ,時間を短縮した場合には消毒不良による感染などが懸念される.院内感染予防のため,手術関係者以外にこのような完全消毒を強いることは,時間的負担など各種状況から不可能であろう.院内感染予防の手指消毒は頻繁に行われるべきであって,このためには短時間で完全な手指消毒が可能な消毒殺菌法でなくてはならないし,皮膚刺激など人体への影響,一般環境への影響も考慮しなければならない.

輸血後GVHD

高橋 孝喜

pp.796-797

 輸血後GVHDは,輸血血液中の供血者リンパ球が患者組織を攻撃・破壊する病態である.GVHDは移植片対宿主病(graft versus host dis-ease)の略で,"拒絶"とは逆向きの反応である.免疫不全状態にない症例にも発症することが明らかになり,従来,"術後紅皮症"と言われたものの多くが本症と考えられる.有効な治療法がなく,現在も年間100例以上が死亡していると推定される.

 予防法として,自己血輸血や輸血血液の事前放射線照射は有効だが,白血球除去フィルターの使用や新鮮血を保存血に変えることのみでは不十分である.予防策を広く実施する必要があり,その前提に輸血をするすべての医師に関心を持っていただくことが重要である.以下に本症の病態・最近の知見を要約する.

カルパインとカルパスタチン

高野 恵美子 , 牧 正敏

pp.797-798

 カルパインは,カルシウム依存性システインプロテイナーゼである.1964年,Ca2+で活性化される中性プロテアーゼとしてGuroffによって見いだされたが,後に,ホスホリラーゼbキナーゼの活性化因子と同一であることが明らかにされた.Ca2+濃度要求性の異なる2種類が存在し,低濃度感受性型をμ型,高濃度型をm型と呼ぶ.ともに分子量80kDaの大サブユニットと30kDaの小サブユニットから成る.一方,カルパスタチンはカルパインの内在性阻害蛋白質として,Waxmanらおよび村地らによって発見された.カルパインとカルパスタチンは,動物の組織,細胞に広く存在する1,2).これらの蛋白質の精製,ならびにcDNAによる一次構造解析などは日本の研究者によってなされた3)

 カルパインは,Ca2+を結合するカルモジュリン様領域とパパインなどに似たプロテアーゼ領域を含む.種々の蛋白質を限定分解して,不可逆的変化をもたらすことによって,Ca2+に伴う細胞機能調節を行っていると考えられる.カルパインの天然基質は数十種報告されている.Cキナーゼ,筋蛋白質,核蛋白質や膜蛋白質,膜貫通蛋臼質NCAM,N-カドヘリン,翻訳開始因子4Fの分解,リンホカイン(IL-Iα)のプロセッシングなどである.

トピックス

β2グリコプロテインⅠの新しい機能

家子 正裕 , 松浦 栄次 , 小池 隆夫

pp.794-796

 1.β2グリコプロテインⅠとは β2グリコプロテインⅠ(β2glycoprotein I;β2GPI)は,1961年Hauptらによって発見されたヒト血清蛋白であり,血中に200μg/ml程度の濃度で存在する.本蛋白の約30%がリポ蛋白分画に存在し,またリポ蛋白リパーゼ活性を有することから,アポリポ蛋白H(apolipoprotein H)とも呼ばれる.

研究

過ヨウ素酸酸化細網線維染色法による肝組織の染色

畠山 重春 , 川名 展弘 , 磯崎 岳夫 , 黒田 清一 , 松元 照美 , 三浦 妙太

pp.799-802

 過ヨウ素酸(HIO4)酸化細網線維染色法の評価を目的に肝組織について検討した.針生検を中心にした肝組織319件では,伸展不良による線維の断裂を認めた少数例を除き,後染色を施すことなく,細網線維,細胞質,核ともに明瞭で良好な染色性が示された,HIO4は過マンガン酸カリウムに比較し,酸化時間の許容範囲が広いため安定した染色性が得られるものと推測された.染色経験に左右されないため推奨できる酸化法である.

フローサイトメーターを用いた尿中リンパ球,単球の解析方法と保存方法の検討

大山 道雄 , 遊佐 なを子 , 堀田 修

pp.803-806

 筆者らは,フローサイトメーターを用いてIgA腎症患者の尿中細胞(単核球)でも,血液と同様なサイトグラムが得られることに気づいた.そこで,CD 3(Leu 4,ベクトンデッキンソン社;以下BD社),CD 14(LeuM 3 BD社),CD 56(Leu 19,BD社)のモノクローナル抗体を用い,フローサイトメーターによりIgA腎症患者の尿中単核球を解析した.加えて,検体の保存方法についても検討した.その結果,IgA腎症では血中に比べ尿中に存在するNK細胞,単球/マクロファージの割合が有意に高いことが認められた.また,尿中細胞の保存は24時間以内なら測定可能で,成績も新鮮尿と比べ変化が少ないことがわかった.

質疑応答 血液

好酸球0%は好酸球減少症か

寺田 秀夫 , I生

pp.807-809

 Q 末梢血の分類で,好酸球が0%という結果がよく出ます.どのように解釈すればよいのでしょうか.

質疑応答 微生物

クラミジアと呼吸器感染症

中島 博子 , S生

pp.809-811

 Q 呼吸器感染症にクラミジアが関与しているということですが,全菌種が関与,しているのでしょうか.また,感染の証明はどのように行えばよいのでしょうか.併せてお教えください.

質疑応答 一般検査

クレアチニンクリアランス施行時の飲水量

折田 義正 , 吉村 寿朗

pp.811-812

 Q クレアチニンクリアンス検査を実施するとき,排尿後500mlの飲水をしてもらいますが,飲水量500mlは老人にとっては苦労が多いように思います.飲水量を減らすことはできないのでしょうか.

気管支肺胞洗浄液中の細胞計数

徳山 猛 , 堅田 均 , 加藤 良子

pp.812-814

 Q 気管支肺胞洗浄液中の細胞計数について,具体的に詳しくお教えください.

質疑応答 診断学

Trichosporon cutaneumによる夏型過敏性肺炎の診断

坂田 哲宣 , 安藤 正幸 , 石郷 潮美

pp.814-816

 Q T.cutaneum培養濾液抗原を用いた吸入誘発試験が診断に有効との報告がありますが,その方法と注意点について具体的にお教えください.

質疑応答 その他

電子辞書とは

鹿島 哲 , M生

pp.816-818

 Q 1月号の本欄で"電子ブック"が取り上げられていましたが,"電子辞書"というものもあるようです.電子辞書と電子ブックの辞書との違いと,それぞれの長所と短所を教えてください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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