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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻10号

1994年10月発行

文献概要

今月の表紙 臨床細菌検査

Listeria monocytogenes

著者: 猪狩淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.1112 - P.1113

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 Listeria monocytogenesはグラム陽性の短小桿菌である.グラム染色性は,37℃,24時間培養の場合は明らかにグラム陽性を示すが,48時間以上培養すると脱色されやすくなりグラム陰性を示すものが多くなる.本菌は鞭毛(1~4本程度)を持ち,運動性がある.図1はL.monocytogenesの鞭毛染色像である.
 普通寒天平板培地では,37℃,1夜培養で,小さい円形の,表面平滑で透明な露滴状の集落を作り,その集落は青味を帯びて見える.血液寒天培地では,37℃,1夜培養で,明瞭なβ―溶血の溶血環を示す(図2).本菌は好気的培養条件でも発育,増殖するが,どちらかといえばやや微嫌気性であり,半流動寒天高層培地に穿刺培養すると,培地表面より数mm寒天層内に入ったところで発育,増殖が良く,円板状(横から見ると線状)あるいは雨傘状を呈する(図3).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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