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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査38巻13号

1994年12月発行

雑誌目次

今月の主題 敗血症

総説

敗血症の概念,定義,診断基準

稲松 孝思

pp.1365-1369

 寄生体の感染,発症,発症後の病態の進展は,寄生体の病原性と宿主感染抵抗性との相対的な力関係と医学的処置の修飾により決まる.この一連の流れの中の重症病態を指す漠然とした純臨床的な概念として,"敗血症"がある.時代ごとの病態の認識,臨床的必要性により,種々定義されてきたが,今日,サイトカインネットワークの解明と,サイトカイン療法実施上の必要から,systemic inflammatory response syn-drome (SIRS)―全身性炎症反応を伴う感染病態の重症局面との捉え方がなされつつある.〔臨床検査38:1365-1369,1994〕

臨床における敗血症の現状

舟田 久

pp.1371-1374

 敗血症は医学や医療の進歩とともに,発症頻度,原因菌や臨床病像の変化がみられる.敗血症の多くは日和見感染,院内感染として,悪性腫瘍,特に造血器腫瘍患者の治療中に合併率が高い.原因菌の変貌が特に著しく,最近では,原発性敗血症や続発性敗血症のいかんを問わず,グラム陰性桿菌に代わってグラム陽性球菌の台頭が注目される.さらに,感染に対する抵抗力の極端な低下から適切な抗生薬治療にも抵抗する敗血症がみられる.〔臨床検査38:1371-1374,1994〕

血液分離菌の最近の動向

小林 芳夫

pp.1375-1380

 血中菌の最近の傾向としては,グラム陰性桿菌の検出株数に比較してグラム陽性球菌の検出株数が上回っており,菌種別にみると,Staphylococcus aureus,それもMRSAが第1位を占め,Staphylococcus epider-midisをはじめとするコアグラーゼ陰性Staphylococ-cusがこれに続いている.これらは血管内留置カテーテル先端に菌が定着するline bacteremiaである場合が多い.なお,グラム陰性桿菌の主要菌種は現在でもE.coli, K.PneumoniaeおよびP.aeruginosaである.〔臨床検査38:1375-1380, 1994〕

血液培養の基礎知識と成績の読み方

水兼 隆介 , 賀来 満夫

pp.1381-1385

 急速な医療水準の進歩とともにimmunocom-promised hostが急増するなかで,常在菌や弱毒菌などを敗血症の起炎菌として無視できなくなった.正しく起炎菌を決定していくためには,血液培養における基礎知識と留意点を理解したうえで,適切な検体を採取することが重要であり,さらに病原的意義を踏まえた検出菌の評価と患者背景,臨床像,臨床経過などを考慮して,総合的な判断をしていく必要がある.〔臨床検査38:1381-1385, 1994〕

技術解説

血液培養における培地の問題点

菅野 治重

pp.1386-1392

 血液培養に用いる培地は,細菌や真菌の発育を良好に支持するとともに,血液中に含まれる補体,好中球,抗菌剤など,細菌の発育を阻害する物質の作用を軽減する成分を含有することが望ましい.菌血症患者の初期治療に血液培養の成績を活かすためには検査の迅速化が必要であり,この目的では検査の自動化が有用である.なお自動化による検査の迅速化を臨床に活かすためには,検査技師が不在の時間帯への対応を考慮する必要がある.〔臨床検査38: 1386-1392, 1994〕

血液培養の自動化

岡田 淳

pp.1394-1397

 敗血症の診断に重要な血液培養の自動化について,主な装置の特徴・問題点などを示し,敗血症診断のための検査の方向について解説した.従来半自動の機器が市場を独占していたが,近年登場した24時間連続モニタリングの全自動機器(BacT/Alert, BACTEC9240など)は,迅速性,操作性,信頼性ともに従来の機器を凌ぐ優れた機器である.さらに原理を異にする機種(VITAL, ESP, o.a.s.i.sなど)も開発され,早晩日常検査に導入されるであろう.〔臨床検査38:1394-1397, 1994〕

真菌症の抗原診断法

藤田 信一

pp.1399-1404

 真菌症の抗原診断法の概要を記述した.侵襲性のカンジダ症やアスペルギルス症の診断には酵素免疫法であるサンドイッチ固相法による血清中多糖体抗原の検出が,またクリプトコッカス症の診断にはラテックス凝集法による抗原検出が有用である.今後は前向き調査による抗原検出法の評価,早期治療と予後に関する解析が必要と思われる.〔臨床検査38:1399-1404,1994〕

血液中の病原体のPCR法による検出

江崎 孝行 , 河村 好章

pp.1405-1408

 敗血症の病原体は多種類にわたるため,特異配列を使ったDNA増幅法ではすべての病原体の特定ができない.細菌のリボソームRNA遺伝子にはすべての細菌に共通な普遍配列と,菌種ごとに異なる可変配列があるため,可変領域をはさんで普遍部分と反応するユニバーサルプライマーを使えば,1種類のセットのプライマーですべての細菌のDNA増幅でき,かつ増幅されたDNAを使って菌種の同定が可能になる.〔臨床検査38:1405-1408, 1994〕

エンドトキシン測定法

大林 民典

pp.1409-1412

 エンドトキシン測定法としてもっとも鋭敏,迅速でかつ簡便な方法は,カブトガニ凝固酵素を用いるリムルステストである.最近,新しい前処理試薬とマイクロプレートリーダーを組み合わせることによって,合成基質法リムルステストの自動化が実現した.本法によれば,多数の検体を,同一プレート内で短時間で処理することが可能である.さらに検体量も極微量で済み,測定範囲も広くなった.〔臨床検査38:1409-1412,1994〕

話題

劇症型A群レンサ球菌感染症

五十嵐 英夫

pp.1413-1415

 近年,わが国では,A群レンサ球菌を起因菌とする猩紅熱や二次性病変である急性糸球体腎炎やリウマチ熱などの疾患の報告は著しく減少している.これらに対し,A群レンサ球菌による上気道感染症などは現在でも高頻度で発症がみられており,1992年後半から1993年前半にかけて全国的な流行がみられた.しかし,現在では比較的軽度であることやA群レンサ球菌は黄色ブドウ球菌と異なり耐性菌がほとんどなく,ペニシリン系の抗菌薬が奏功するので,取り扱いやすい疾患と考えられがちであった.

 ところが1980年半ばごろから欧米で,壊死性筋膜炎,筋炎などの軟部組織の壊死を伴う"streptococcal toxic shock syndrome"や"toxic shock-like syndrome"と呼称される,病状の進行が非常に速く,早期に適切な対策を講じないと急速に死の転帰を取ることが多く,死亡率が約30%と言われている劇症型のA群レンサ球菌感染症が相次いで報告されるようになった.

IVH敗血症

下野 信行 , 澤江 義郎

pp.1416-1417

1.はじめに

 IVH (intravenous hyperalimentation)は中心静脈カテーテルによる高カロリー輸液の手技として1970年代から普及しはじめたが,同時に,しばしば感染症の合併がみられるようになった.Ryanら1)によると,IVH敗血症とは経静脈的高カロリー輸液を実施中の患者が敗血症症状を呈し,ほかに明らかな感染病巣がなく,カテーテル抜去により臨床症状の改善が認められ,カテーテル先端あるいは血液の培養により菌陽性であるものとしている.また,Kruseら2)はcatheter col-onization,bacteremia,sepsisと3段階に厳密に区別することを提案しているが,これらの鑑別は必ずしも容易でない.ここでは,IVHに起因すると思われる敗血症(菌血症)の病因,診断,治療法の現況について述べる.

Corynebacterium spp.による敗血症

猿渡 克比孔 , 山口 英人 , 松尾 由美

pp.1419-1422

1.はじめに

 Corynebacterium属には,C.diphtheriaeをはじめいまだ命名されていない菌種を含めると23菌種が包括されている.これらの菌種はヒトあるいは動物の皮膚および粘膜に分布しているが,その多くの菌種は口腔内または鼻腔内に存在し常在菌叢を形成している.

 Corynebacterium spp.の病原性はジフテリア菌(C.diphtheriae),C.ulceransを除いてはその病原的意義はいまだ解明されていない.従来からしばしば汚染菌として血液培養から分離されていたジフテロイドには,一部の本菌を除いて多くの異なった菌種が存在する.

エンドトキシンショックと一酸化窒素

赤池 孝章

pp.1423-1425

1.はじめに

 1980年代後半から1990年代初頭にかけて,生体内において一酸化窒素合成酵素(nitric oxidesynthase;NOS)によりL―アルギニンを基質としてL―シトルリンを生成する過程で産生される一酸化窒素(NO)が,血管内皮細胞由来の血管弛緩因子として血管系において重要な血流調節作用を発揮していること,さらに,神経情報伝達物質の1つとして作用していることが明らかにされた1).また,活性化マクロファージによる感染防御反応において,病原性細菌,真菌および腫瘍細胞に対して細胞増殖抑制作用を発揮していることも報告されている2,3)

 一方,敗血症,エンドトキシンショックなどにおいては,NOが生体内で過剰に産生され,その血管弛緩作用に伴った低血圧,ショックが誘発されていることが明らかにされてきた4,5)

エンドトキシンショックとサイトカイン

藤原 俊文

pp.1427-1429

1.はじめに

 グラム陰性桿菌によるエンドトキシンショックは,死に至る重篤な病態である.その発症因子としてサイトカインが注目されている.IL-1,TNF (tumor necrosis factor)など炎症性サイトカインは感染に際して局所免疫担当細胞から産生分泌され,微量な濃度で炎症反応を惹起し生体防御に関与するが,全身性の放出は多臓器傷害,ショックを起こす.ここではTNFを中心にサイトカインとエンドトキシンショックの関係について概説する.

エンドトキシンショックに対する緊急治療

木村 裕之 , 相川 直樹

pp.1430-1432

1.はじめに

 エンドトキシンショックは,狭義にはグラム陰性桿菌の菌体内毒素(エンドトキシン)により起こるショックを意味するが,血中からエンドトキシンが証明されなくても重症感染症では同様の病態がみられる.これらの病態は敗血症性ショック,細菌性ショックとも言われるが,筆者は感染性ショック(septic shock)と称している1)

 感染症に対する過剰あるいは異常な生体反応が病態の主要因であり,各種のケミカルメディエーターネットワークが関与した細胞障害2,3)から高率に多臓器不全(multiple organ failure;MOF)を合併する.腫瘍壊死因子(tumor necrosis-factor; TNF)やインターロイキン-1(IL-1)などのサイトカイン,好中球エラスターゼ,一酸化窒素(nitric oxide; NO)などがその病態に重要な役割を果たしている.

今月の表紙 臨床細菌検査

Mycobacterium fortuitum

猪狩 淳

pp.1358-1359

 非定型抗酸菌(現在では非結核性抗酸菌と呼ばれる)は,Runyon (1959年)によりI~IV群の4群に分類された.Mycobacterium fortuitumはIV群(迅速発育菌)に属する.IV群のうちヒトに起病性能力を有する菌種は,M.fortuiumのほかに,M.chelonae subsp.chelonaeおよびM.chelonae subsp.abscessusである.

 M.fortuitumは迅速発育抗酸菌であり,調製した菌液を小川培地に塗抹し,37℃または33℃,7日間培養すると培地全面に旺盛な発育が見られる.なお,2~4日間の培養で,表面平滑(S型)時に粗(R型)の半球状の白色ないし象牙色の集落が認められるようになる.暗所および光照射後の着色はなく光発色性は陰性である.抗酸菌染色では,抗酸性で,形態は多形性を示し長い糸状や混棒状を呈する.ときに数珠状を呈し,菌体の端に卵円形の非染色部分を認めることがある.

学会だより 第31回補体シンポジウム

補体研究の最前線

松下 操

pp.1370

 第31回補体シンポジウムが,北海道大学薬学部,長沢滋治教授を集会長として,1994年8月23日~25日に札幌の北海道大学学術交流会館で約100名が参加して行われた.国内の補体研究者が毎年一堂に会するこのような学術集会はおそらく海外では例がなく,日本の補体研究のレベルの高さを物語っている.発表は,特別講演1題,教育講演2題,一般演題31題のほか,今回は今までの補体シンポジウムにはなかった初めての試みとして,ミニレビュー3題とミニシンポジウム"補体制御因子研究の新展開"4題であった.

 今回の特徴として,補体制御因子に関する研究が多く発表された.補体反応は本来細菌などの生体への侵入異物に対して向けられる生体防御システムであり,自己の細胞に対しては攻撃できない仕組みになっている.この補体系の自己と非自己の識別機構に関しては詳細に解析がなされてきた.その結果,自己の細胞膜にはDAF, CR1, MCP, HRF 20などの補体制御因子蛋白があり,自己の細胞表面で補体反応が起こらないように制御していることが明らかになってきた.岡山大学のグループは今回,大腸腺腫および大腸癌組織における補体制御因子の発現の変化について検討を行い,DAFとHRF 20は大腸腺腫では発現の亢進がみられたが,大腸癌においてはDAFの発現の更なる充進がある一方,HRF 20の発現が減弱していることを報告した.

学会だより 日本臨床検査標準協義会学術集会 第8回学術集会

標準化について議論が盛り上がる

金村 茂

pp.1393

 1975年,米国で発足したNCCLS (National Com-mittee for Clinical Laboratory Standards)は,臨床検査の標準化の先導を切って多数のガイドラインを発行し,多大な功績を上げてきた.この動きを受けて標準化の機運は各国で高まり,ヨーロッパではECCLSが発足した.こうした欧米先進諸国の標準化の動向を踏まえ,国内においてもその必要性を叫ぶ声が高まり,1985年に日本臨床病理学会,日本臨床化学会,日本臨床検査自動化学会,日本医科機器学会の4学会が発起団体となって関連医学会や関連団体および厚生省などの行政に呼びかけて日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Stan-dards:JCCLS)が発足するに至った.現在の会員は官庁,学会,産業からの13団体,17学会,47会社の参加により,臨床検査の標準設定のための協議・検討を目的として活動が進められており,年1回,学術集会を開催し,各方面からの活発な意見交換がなされている.今年の学術集会は8回目を数え,8月27日に順天堂大学有山記念講堂で開催された.

学会だより 第36回日本小児血液学会総会

小児血液学の最新の話題を集めた学会運営

月本 一郎

pp.1418

 第36回日本小児血液学会総会は,1994年9月7~8日に札幌市で,国立札幌病院武田武夫会長のもとで行われた.武田会長のお人柄と幅広い人脈により,内外からの優れた招待講演者と全国から約800名の会員が参加し,2日間にわたり活発な討論が交わされた.

 招待講演は,New Castle大学のCraft教授による,英国小児がん研究グループでの白血病治療研究が紹介された.小児白血病の約90%を登録し,全国総一プロトコールで治療している.現在はハイリスク群における中枢神経白血病予防照射と化学療法の減量に取り組んでいる.

コーヒーブレイク

父のバイブル

屋形 稔

pp.1385

 私の父は福島の田舎町の開業医であった.代々漢方医の家であったが,祖父が有名な後藤新平などと一緒に明治初頭須賀川医学校で西洋医学教育を受けて開業したので,父も仙台医学校に入って医学を学んだ.日露戦争前後のころで,同時期に中国の文豪となる魯迅もここで学んだ.

 私が医大を出るころ父が遺してくれたものの1つに,当時つまり明治37年3月発行の黒の羊皮張りのHoly Bible (旧新約聖書)1冊がある.その後部見返しに父は達筆のペン字で最愛の妹へのレクイエムを記している.それによると,妹は結婚して夫と共に米国桑港(サンフランシスコ)で3年を過ごし,帰国航海の途中熱帯圏で1歳になる子を病で失い,帰国後悲しみのあまり自分も病いを得て病床に臥した,明治40年の師走に入って妹を見舞ったとき,「バラの如き頬も星の如き瞳も牀中に呻吟し断腸の思いであった」などと書き,また同年暮れ遂に死別し,「この聖書を得て永遠の友とする」と記してある.

𠮷野 二男

pp.1422

 コンマです.職人さんなど,あるいは技術系の人などは"コンマ ゴ"(0,5),また"コンマサン(0,3)などと言いならわしていますし,お互いの間ではよく通じあっています.

 小数点の読み方ならば,レイテン ゴ(O.5)とかレイテン サン(0.3)で,"."(テン)であるはずで,英語読みならば,ゼロポイントとなるところです.

座談会 PartⅡ・1

遺伝子検査

島田 馨 , 高橋 正宜 , 引地 一昌 , 河合 忠

pp.1433-1436

 遺伝子検査の各論編として今回から島田馨先生を迎えて,新たに3回の連載を企画しました.島田先生のこ専門である感染症を中心に実際の検査室に即したお話とともに,血液疾患の遺伝子解析,癌細胞の遺伝子解析など,どこまで進歩し,実際の検査室にどこまで応用されるのか,最新の情報をお伺いしました.

目でみる症例―検査結果から病態診断へ・24

α2マクログロブリン欠乏症

狩野 有作 , 大谷 英樹

pp.1437-1440

検査結果の判定

 患者血清の免疫電気泳動像を図1に示す.抗ヒト全血清に対して通常α2領域に出現するα2マクログロブリン(α2M)の沈降線は,本患者ではまったく認められない.抗α2M血清を用いた場合でも同様に,α2Mの沈降線は認められない.その結果から,α2マクログロブリン欠損症と判定した.

トピックス

Normal-sized ovary carcinoma syndrome

飯原 久仁子 , 山内 直子 , 坂本 穆彦

pp.1441-1442

 正常大卵巣癌症候群(normal-sized ovary car-cinoma syndrome)は1989年にFeuerらによって提唱された1).腹腔内播種が著明であるが,卵巣の大きさは正常大で,卵巣表面はまったく正常かあるいは細顆粒上であるという症例を総称して名づけたものである.いずれにしても腹膜播種は著明であるので開腹時には最小限の手術に留めざるをえない場合がほとんどである.

 しかし実際にはこの中にいくつかの疾患が含まれており,原疾患によっては適当な治療法ができる場合もあり,症例によっては生存期間の延長が期待できることもある.すなわち,本症候群は,中皮腫,性腺外ミューラー管腫瘍,転移性腫瘍,卵巣癌などが含まれ,卵巣癌原発は本症候群の一部を構成するにすぎない.この4つの疾患以外のものが本症に含まれる可能性もあると思われるが,いずれにしても主なものはこの4種と考えてよいと思われる.

唾液腺のpolymorphous low grade adenocarcinoma

出雲 俊之

pp.1442-1444

 唾液腺腫瘍は,多彩な組織像を呈することを特徴とする腫瘍で,これは腺房から導管までの各腺系上皮細胞に加えて,上皮―間葉の中間的性格を持つ筋上皮細胞が腫瘍を構成するためと考えられている.組織型によって発症部位や病態が大きく異なり,唾液腺腫瘍のWHO新分類(1991)1)では,予後や治療法の違いを反映した組織型分類とするために,旧分類のadenocarcinomaを9型に細分した.最も悪性度の低いpolymorphouslow grade adenocarcinoma (PLGA)から最も悪性度の高いsalivary duct carcinoma,そしてその他のadenocarcinomaである.表1に各悪性度を付記したWHO新分類を示す.各組織型の病態を理解したうえでの,より適切な治療法選択が望まれる.

 なお,旧分類が基本的には,大唾液腺腫瘍の分類であったのに対し,新分類では口腔粘膜のほぼ全域に分布する小唾液腺の腫瘍をも含めた組織型分類となっている.

高脂血症の遺伝子診断と遺伝子治療

八木 邦公 , 稲津 明広 , 馬渕 宏

pp.1444-1446

 近年分子生物学の進歩に伴い,種々の疾患の病態が遺伝子レベルから解明されるようになってきた.1985年のノーベル医学生理学賞受賞はJLGoldsteinとMS Brownに与えられたが,彼らの受賞対象が家族性高コレステロール血症(FH)で,この受賞は脂質代謝の分野のみならず医学全体に分子遺伝学が適応されていく流れを明瞭かつ象徴的に物語るものであった1)

 遺伝子疾患は病態が最終的に遺伝子上の異常に帰着される疾患である.遺伝子疾患として確定診断されるためにはその原因遺伝子の確定が前提となる.

研究

フローサイトメトリーによる赤血球膜ルイス型抗原の定量的測定法の開発

村井 順一郎 , 中岸 美代子 , 中 恵一 , 下條 信雄 , 巽 典之

pp.1447-1450

 fluorescein isothiocyanate (FITC)標識抗体を用いたラベル技術とフローサイトメトリーを合わせ,赤血球膜ルイス型抗原の定量方法を開発した.本法は特異性,直線性ともに良好な結果を与え再現性にも優れていた.本法によって得られたLe (b)抗原推定量は,赤血球1つ当たり8,800であった.

多項目自動血球分析装置において白血球スキャタグラムに異常を示した症例の検討―第2報 高脂血症例

中越 りつこ , 奥村 伸生 , 日高 宏哉 , 戸塚 実 , 降旗 謙一 , 勝山 努

pp.1451-1455

 多項目自動血球分析装置の白血球スキャタグラム異常の原因の1つである高脂血症について詳細に検討した.この結果,中性脂肪の濃度に関係なく総コレステロールとリン脂質が著しく高値である症例で異常を認めることが多かった.また,異常なリポ蛋白粒子の存在が疑われるような場合には,総コレステロールは比較的低値であっても中性脂肪とリン脂質が著しく高値であると高度異常が観察された.

健康人におけるanaerobic threshold(AT)の再現性の検討

奥田 忠行 , 松井 祥子 , 梅野 克身 , 松田 治己 , 林 朋博 , 櫻川 信男

pp.1457-1459

 健康人20名におけるanaerobic threshold(AT)の再現性の検討を行った.その結果,以下の点を認めた.健康人における3回の試技間のATの差は,1回目と2回目,1回目と3回目の間では有意差(p<0.05)があったが,2回目と3回目の間では差がなかった.また,2回目と3回目の試技でのATは,r=0.97と良好な再現性を示した.以上のことから,AT検出における試技回数は2回以上必要と思われる.

私のくふう

マイクロプレートにおけるエッジ効果の防止法

林 俊治

pp.1456

 マイクロプレートを用いて酵素免疫測定法(EIA)や放射免疫測定法(RIA)を行う際に,抗原抗体反応を孵卵器内で行うと,プレートの周辺部で反応が強く出る現象"エッジ効果"が起こることがある.これはプレートの温度上昇が孵卵器の床に直接,接している周辺部から始まることによる.このエッジ効果を避けるために,室温で抗原抗体反応を行うことが推奨されている1).しかし,精度管理の点から考えると温度の一定しない室温より温度の一定した孵卵器内で抗原抗体反応を行うべきである.

 そこで,孵卵器内で抗原抗体反応を行う際のエッジ効果およびその防止法について検討したので報告する.

資料

胃癌の潰瘍性病変におけるHelicobacter pylori

山口 昌江 , 広川 満良 , 清水 道生 , 真鍋 俊明 , 内田 純一

pp.1461-1463

 Helicobacter pyloriは通常胃粘膜上皮表面に存在し,腸上皮化生細胞や胃癌細胞表面には存在しないと言われている.今回,筆者らは潰瘍を形成する42例の胃癌患者の胃生検組織標本を組織学的,免疫組織化学的に検討し,17例において壊死組織あるいは炎症性滲出物内にH.pyloriの存在を確認した.さらに,H.pyloriが潰瘍部にみられた17例中13例に他の細菌が,7例にCandidaが共存しており,日和見的な感染機序が考えられた.また,潰瘍部にH.pyloriを貪食した組織球を観察した事実は,潰瘍部における感染が局所免疫を促し,さらに,血清抗H.pylori抗体の上昇を引き起こす過程を説明しうるものと推測された.

質疑応答 血液

ループスアンチコアグラントと急性心筋梗塞の関連性

出口 克巳 , 出口 晃 , 西野 潔

pp.1464-1465

 Q 心筋梗塞など血栓性疾患と凝固系の関連性が注目されていますが,ループスアンチコアグラント(LAC)と急性心筋梗塞の関連性はいかがでしょうか.

 当院では,急性心筋梗塞の患者はヘパリン1~1.5万/日を持続静注していますが,ヘパリン加静脈血ではLAC定量において何らかの影響があるのでしょうか.また,急性期と慢性期でLAC値は変化するのでしょうか.

質疑応答 病理

免疫組織染色の蛋白分解酵素処理―トリプシン,プロナーゼを中心に

小林 晏 , 中野 宏江 , I生

pp.1466-1468

 Q 免疫組織学的検査でトリプシン処理が必要なのはどのような場合か,またどのような手順で行うかをご教示ください.

甲状腺細胞診標本における核内細胞質封入体と変性空胞の鑑別点

是松 元子 , K生

pp.1468-1470

 Q 診断上重要所見である核内細胞質封入体と変性で生じた空胞との鑑別についてお教えください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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