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文献詳細

雑誌文献

臨床検査38巻5号

1994年05月発行

文献概要

研究

乳酸脱水素酵素(LD)アイソザイム分画測定における市販検出用試薬の感度の差異―どのLD活性測定法との組み合わせが適切か

著者: 星野忠1 橋本寿美子2 村上和美3 吉冨要子3 菰田二一4 熊坂一成1 河野均也1

所属機関: 1日本大学医学部臨床病理 2日本大学板橋病院臨床検査部 3大塚東京アッセイ研究所 4埼玉医科大学第1生化学

ページ範囲:P.607 - P.610

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 乳酸脱水素酵素(LD: EC 1.1.1.27)活性測定の勧告法についてはわが国を含め各国の臨床化学会からの提案がある.しかし,LDアイソザイム分画測定の勧告法はいまだにない.今回,われわれはヒト由来のLD1),LD3),LD5)のアイソザイム標品を用い,市販のLDアイソザイム検査試薬キットによる分画測定値の違いに関する検討を行った.
 また同時に,各種勧告法に準拠したLD活性測定法との相関性についても検討した.その結果,各種LDアイソザイム検出用試薬間の組成にはかなり達いがあったが,各LDアイソザイム分画値は若干の差はあるものの比較的近似した成績が得られた.また,LD活性測定法との相関性については,他の勧告法よりもJSCCが勧告したLD活性測定法と最も近似した成績が得られることがわかった.したがって,現在市販されているLDアイソザイム検出法は臨床的には特に大きな問題はないものと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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