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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査38巻6号

1994年06月発行

雑誌目次

今月の主題 前立腺と睾丸

総説

前立腺疾患のホルモン依存性

島崎 淳 , 秋元 晋 , 鈴木 啓悦

pp.635-641

 アンドロゲンは前立腺の発育や機能を支配しているが,高齢者に急増する前立腺肥大症の発症やその後の増大,前立腺癌の発生やその後の進行にも関与している.前立腺癌ではアンドロゲン依存性癌細胞の集団からしだいに依存性変化したもの,さらに非依存性癌細胞の集団へと変化する.これらの概要を述べた.〔臨床検査38:635-641,1994〕

精子形成に関与する精巣(睾丸)内環境

吉田 謙一郎 , 内島 豊

pp.642-646

 精子形成は下垂体からの精巣に対するホルモン作用により導入,維持されるが,精巣局所においても精巣内構成細胞の産生するパラクリン,オートクリン物質により精子形成を調節する機構が存在する.この作用機構はまた,生殖細管への物質移送という点で,精細管と間質組織を隔てる精細管管壁の肥厚度や質的変化にも影響される.本稿においては,これらを一括し精巣内環境としてとらえ,精子形成との関連について解説を加えた.〔臨床検査38:642-646,1994〕

前立腺の検査

画像診断と集団検診

渡辺 泱 , 渡辺 真 , 斎藤 雅人 , 内田 睦

pp.647-652

 前立腺の画像診断を経直腸的超音波断層法を中心に述べ、また超音波を一次検診に応用した前立腺集団検診の現状について概説した.〔臨床検査38:647-652,1994〕

前立腺癌の腫瘍マーカー―血清前立腺特異抗原の意義

今井 強一 , 渡辺 恵子 , 山中 英寿

pp.653-655

 前立腺特異抗原の診断精度改善のために,①年齢層別正常値の設定,②年間差と一定期間内での変化率(velocity),あるいは③前立腺体積当たりの前立腺特異抗原濃度(PSAD)について検討した.また,治療効果判定のためには低濃度まで測定可能なキットの使用が望ましいが,わが国で発売されているキットの中には全摘の根治性判定には不向きなものがあるので注意が必要である.予後因子としての意義は今後の検討課題である.〔臨床検査38:653-655,1994〕

前立腺癌の組織検査

坂本 穆彦

pp.657-662

前立腺癌の組織検査にはTUR,針生検,手術・剖検材料がその対象となる.検体の扱い方や組織学的分類は「泌尿器科・病理前立腺疾患取扱い規約」によるものが一般的に用いられている.判定内容は腺癌であるか否か,もし腺癌であればその分化度は何かが問われる.分化度は高・中・低分化と3段階に分けられそのおのおのの組織所見には特徴がある.ホルモン療法施行後の場合には組織学的治療効果判定も行う.〔臨床検査38:657-662,1994〕

前立腺癌の細胞診

都竹 正文

pp.663-668

 従来から,前立腺癌の術前診断に生検組織診および穿刺吸引細胞診が施行されていたが,生検組織診の陽性率が必ずしも満足すべきものではなく,患者の苦痛,合併症などのリスクが大きい欠点が指摘されている.したがって,わが国では検査の簡便さから,生検組織診に代わって穿刺吸引細胞診が施行される機会が漸次増えている.

 穿刺吸引細胞診は,病変の良・悪性の鑑別に加えて癌の組織型の推定や治療効果判定に役だっている.本稿では前立腺癌の細胞所見を組織学的分化度分類に基づいてその特徴像を記述する.〔臨床検査38:663-668,1994〕

睾丸腫瘍の腫瘍マーカー

亀山 周二 , 本間 之夫

pp.669-672

 睾丸腫瘍の診断治療体系の中で,腫瘍マーカーの果たす役割は大きい.このうち,特異的マーカーとしてhuman chorionic gonadotropin,α-fetoproteinが特に有用である.診断面では,病期分類に腫瘍マーカーの項が組み込まれており,病理組織型の判定にも腫瘍マーカーの情報は欠かせない.また,治療面では,化学療法を主体とした集学的治療のモニタリングに有用であり,常に治癒を目的とした本腫瘍の治療において,腫瘍マーカーは重要な位置を占めている.〔臨床検査38:669-672,1994〕

睾丸腫瘍の組織検査

本山 悌一 , 谷川 俊貴

pp.673-679

睾丸腫瘍の約95%は生殖細胞から発生する胚細胞腫瘍である.胚細胞腫瘍は組織型によって治療法や予後が異なる一方,約1/3は種々の組織型が混じり合った複合組織型である.したがって適切な組織検査が行われるためには,まず正確な肉眼診断が必要とされる代表的な腫瘍である.写真やコピーを十分に活用して,標本化部位と全体像との関係を常に明らかにし,肉眼像と組織像とを対比できるようにしておくことが肝要である.〔臨床検査38:653-679,1994〕

男性不妊の検査

後藤 修一

pp.681-684

ホルモン療法や手術により精液所見の改善が期待できる男性不妊の割合は20~30%ぐらいであり,他は原因不明の特発性男性不妊で治療成績は不良である.男性不妊の診断に当たっては,安定した検査成績を得るように考慮するとともに,原因となるような因子の有無を十分検索することが大切である.これらの積み重ねと適当な治療により妊娠率の向上が期待できるものと考えられる.〔臨床検査38:681-684,1994〕

話題

前立腺異型病変,腺癌関連病変

原田 昌興

pp.685-687

1.はじめに

 近年前立腺疾患は高齢化社会の到来とともに増加を示し,なかでも前立腺癌の死亡率はここ10年間で約2倍となり,その診断の重要性が増大している.最も重要な前立腺病変は,いわゆる前立腺肥大症と腺癌である.臨床的に肥大症と呼ばれる病変は,病理学的には前立腺組織構成要素である腺上皮および間質の増殖・増生に基づく良性結節性過形成と位置づけられる.肥大症の治療目的で切除された前立腺組織の日常的検索に際し,腺組織の増殖に関連して,しばしば組織構造ないし細胞異型が随伴して認められ,腺癌との鑑別が重要な課題となっている.この前立腺異型過形成には大別して2つの型がある.1つは前立腺末梢腺房組織の腺腫様増殖を示すatypical adenoma-tous hyperplasia1,2)で,もう一方は比較的大型の腺管に認められる管内性異型過形成(intraduc-tal dysplasia)3)である.

潜在性前立腺癌

白石 泰三 , 加藤 裕也 , 今井 裕 , 矢谷 隆一

pp.689-690

1.定義

 前立腺においては臨床癌に至らない微小な癌の存在が古くから知られており,それらは潜伏癌,偶発癌,潜在癌などの名称で呼ばれてきた.WHO分類では非悪性腫瘍として摘除された前立腺の顕微鏡学的検索により発見された癌,すなわちStage A癌をincidental carcinomaと,死後の剖検により初めて発見された癌をlatent car-cinomaと定義している.ちなみに,occult car-cinomaとは転移巣による臨床症状がみられたため原発巣を探したが発見されず,その後に前立腺癌と判明した症例を指す.臨床的に前立腺癌と診断された癌はclinical carcinomaである.これらに対応する訳語は一定しておらず,若干の混乱があったが,「前立腺癌取扱い規約」ではinciden-tal carcinomaを偶発癌と,clinical carcinomaを臨床癌と訳し,latent carcinomaとoccult carcinomaに対してはそのままラテント癌およびオカルト癌とカタカナ表記している.

前立腺癌の治療効果判定

赤座 英之

pp.691-693

1.はじめに

 進行癌に対する治療法を検討する場合,正確な冶療効果の判定基準が不可欠である.一定の基準に従った治療効果の判定結果は,施設間の治療成績の比較を可能にし,患者の予後の推定にも役だつ.また,TNM分類1)などのように,一定の病期分類と合わせて治療効果の判定を実施すれば,治療の適応について正確な選択の指標を確立することが可能となる.

 現在,一般に用いられている悪性腫瘍における治療効果判定基準は,1979年に提唱されたWHOの"Handbook for Reporting Results of Cancer Treatment"2)が,基盤となっている.

血精液症と線溶亢進

徳江 章彦

pp.694-696

1.はじめに

 血精液症とは精液中に血液の混入する状態をいう.出血を生ずる原因としてさまざまな疾患や病態が挙げられている(表1)1,2).しかし日常診療においては,原因疾患を見いだせず特発性と診断される場合が少なくない.出血源は全精路のいずれにも存在する可能性があるが,主として精嚢と前立腺であると考えられている2,3).近年,経直腸的超音波断層法および超音波ガイド下の精嚢穿刺術の開発4,5)により,また,最近ではMRIの応用6)により,本症では精嚢内出血の頻度が高いことが指摘されている.しかしこの場合にも炎症や腫瘍が必ずしも明確に証明されているわけではない.

 精漿における線溶能の研究7~9)に始まり,前立腺や精嚢など男性副性器における線溶系の研究が多数あり10~12),これら臓器組織では線溶活性の高さが報告されている.血精液症が特発性の場合はもとより,原因疾患をある程度推定できる場合にも,その発症を線溶の面から検討することは意義があろう.

プロテイン 1

伊藤 喜久

pp.697-698

 Protein 1(P1;urine protein 1;UP1)は,Jacksonらにより腎不全患者尿中から分離精製された分子量14kDa, pI4.7の低分子蛋白質で筆者らの研究により,SinghらがDNA塩基配列から構造決定したヒト肺Clara細胞分泌蛋白(CC10)2)と同一物質であることが明らかにされている3).最近,Bernardらは,質量スペクトルを用いてP1の分子量をより正確に測定し,16kDaであることからCC16と新しい呼称を提唱している(表1).

 臨床研究を広範に進めているのはやはりBer-nardであり,DAKO社(Copenhagen)から,抗原,抗体の提供を受けてラテックス凝集反応による定量法を初めて確立,尿中男女差,尿細管障害の定量分析,肺胞洗浄液中の動態分析など優れた業績を発表している4,5).一方,筆者らは,1980年代後半に,尿細管障害患者尿中に未同定の蛋白質を発見,尿から粗精製した段階で,既存の各種抗体と反応させたところ,P1であることを確認,Jacsonらの発表に遅れること1年後に,硫安塩析法,各種クロマトグラフィー法を組み合わせて慢性腎不全患者尿から高度に精製したP1を得て,物理化学的性状,1次構造を決定し,初めてモノクローナル抗体を作製,酵素免疫法を確立し追撃を開始した2,6)

自家睾丸移植

藪元 秀典 , 生駒 文彦

pp.699-700

1.はじめに

 停留睾丸は男児の先天性疾患としてはきわめて頻度の高い疾患であるが,治療についてはいまだに多くの課題を抱えている.一般に,本来位置すべき陰?内に手術的に睾丸を下降させることにより治療されるが,これによっても造精能障害や発癌の危険性が完全には取り除けない可能性が示唆されているからである.しかしながら,現時点での唯一の治療法が手術による治療,すなわち睾丸固定術であるという状況に変わりはない.

 一方で,睾丸固定術自体にも大きな課題がある.停留睾丸の多くは陰嚢に比較的近い鼠径部以下に下降しているため,手術においての困難は少ないが,鼠径管よりも高位,すなわち腹腔内に存在するような高度な停留睾丸では状況は一変する.睾丸には精子の通過路である精管に加え,睾丸を支配する動静脈が付属しているが,睾丸を下降させるに当たってこれらを損傷しないことが必要である.高度な停留睾丸では,この血管の長さが陰?内に睾丸を下降させるために十分な長さのないことが少なくない.自家睾丸移植はこのような停留睾丸に対して適応となる手術法の1つである.

睾丸と加齢

谷澤 徹

pp.701-702

1.はじめに

 加齢とともに身体の諸臓器,器官は老化,萎縮する.萎縮の度合いと進み具合は,その臓器の必要度に応じて決まり,胸腺のように思春期に退縮が始まり成人ではほとんど脂肪組織のみに置換されてしまう臓器もある.生殖器も比較的早期にその使命が果たされる器官であり,女性生殖器においては閉経を境に急速に萎縮しその機能が失われる.

 男性生殖器においてはこのような急速な萎縮は起こらないものの,血清テストステロン値の年齢推移からみると30歳前後をピークに徐々に,その機能は低下していることが推測される(図1)1).睾丸の容積の年齢推移では,睾丸機能が最盛期を迎える20~25歳で約14mlに達したのち50歳前後から減少し,年齢と弱い逆相関を示す2)

今月の表紙 臨床細菌検査

Nocardia asteroides

猪狩 淳

pp.626-627

 Nocardia属菌の中で,ヒトの感染症(ノカルジア症)の原因菌はNocardia asteroidesとNocar-dia brasiliensisの2菌種である.いずれも土壤に広く分布する好気性の無芽胞グラム陽性桿菌である.形態は,枝分かれした菌糸状を成し,分断によって桿菌形および球菌形を生じる.また培地内へ菌糸を形成し,気中菌糸もみられる.

 弱抗酸性で,Kinyoun染色で抗酸性に染まる.発育は遅く,4~10日ぐらいかかり,至適発育温度は28~30℃,至適pHは7.5.サブロー寒天培地,小川培地,普通培地に発育し,サブロー寒天培地上では,コロニーは隆起し,褶を作り,白色,ピンク色,紅色,橙色または茶褐色の色調を呈する.

学会だより 第9回日本環境感染学会総会

在宅ケアから地球環境保全へとその輪はさらに広がる

山口 惠三

pp.656

 第9回日本環境感染症学会は松本文夫会長(神奈川県衛生看護専門学校付属病院長)の下に,1994年2月18日,19日の2日間,東京の九段会館で開催された.本年は医療従事者に加え,消毒薬,医療機器関連会社などからの参加も目だち,千数百名を超える参加者となった.

 今学会の特徴は,国内だけではなく国際的レベルでグローバルな観点から環境感染に関する話題が取り上げられたことや,従来の医療機関を中心とした感染症から今まであまり注目されなかった在宅ケアの分野における感染症へと目が向けられたことであろう.

学会だより 第58回日本循環器学会総会

21世紀の循環器診療を目指して

小川 聡

pp.680

 1994年3月28日から30日の3日間にわたり,第58回日本循環器学会総会が春見建一会長(国立療養所中野病院長)のもとで新宿の京王プラザホテルで開催された.本学会はわが国における循環器病学の基礎と臨床の専門家が一同に会して最新の研究成果を討議する国内最大規模の学会である.今回は交通の便が良いこともあり,会期中約8千人の参加者が集まり,会場一杯に熱気ある討議が行われた.

 シンポジウム4題,パネルディスカッション2題,ファイアサイドカンファレンス7題のほか,外国人招待者による特別講演も組まれていた.シンポジウムでは"ストレスと突然死","Trans-catheter Diagnosis","不整脈研究の最前線","成人の先天性心疾患の予後と外科治療"が取り上げられた.特に,"ストレスと突然死"ではこれまで一般的に"ストレス"が突然死の発生に関与していることは推測されていたが,心筋梗塞例の退院後のストレスを細かい因子に分けて経時的に分析したところ,短期的なストレスではなく,むしろ患者のQOLにかかわる慢性的ストレスが突然死や心事故の発生に重要であることを示した発表が注目された.また,"Trans-catheter Diagnosis"では血管内視鏡,冠動脈内エコー法,心内膜生検法の有用性と限界が論じられた.

コーヒーブレイク

宇宙への夢

屋形 稔

pp.662

 新年早々東京の国立教育会館で「航空医学と宇宙医学」というシンポジウムが開かれた.21世紀を迎える人類にとって夢の多い話ばかりであった.考えてみると文字どおり月表面の第1歩の足跡写真が印象的だった月世界着陸からもう25年も経っている.

 すでに日本人も2人宇宙飛行の体験者を出しており,その1人の秋山豊寛さんも演者の1人であったが,その肉体に及ぼした影響を語った体験談はおもしろかった.むくみのほか,宇宙酔いといわれる吐き気,睡魔に襲われたが,嗅覚が敏感になり,視力が地上にいる時より良くなった気がしたという.また小窓から眺めた星の群れは満天の穴が空いたところから光が放射されているようで,朝日の色どりの美しさとともにむしろ妙なる音楽を聴いているような感がしたという.

0.384

吉野 二男

pp.747

 この数字は,あるところから報告された血清ビリルビンの値で,単位はmg/dlでした.測定法を聞きましたところ広く採用されてきているごく普通の方法でした.

 このような方法では,こんな小数以下3桁までは測れないと思いますが…….機械がやったのだから間違いないとのことでした.確かに機械は数値を出してきます.

目でみる症例―検査結果から病態診断へ・18

May-Hegglin異常

土屋 達行

pp.705-707

●検査結果の判定●

 末梢血液像所見で,赤血球形態に異常はなかった.しかし,血小板は減少しており,大型の血小板が認められた(図1).この血小板の中にはリンパ球とほぼ同一の大きさを示す巨大」血小板も散見された.白血球分画では幼若細胞の出現もなく,百分率にも特に大きな変化は認められなかった.

 ところが,油浸レンズ(対物100倍)で観察すると好中球,好酸球,単球(図2~4),さらには好塩基球の細胞質まで直径2~3μmの青色の封入体が認められた.リンパ球にはこのような封入体は見られなかった.この封入体はデーレ小体(Döhle body)(図5)によく似ているが,大きさがやや大きいこと,そしてデーレ小体は細胞質の辺縁部に認められるのに対して,この症例では細胞質の中央部に認められることが異なっている.またデーレ小体は感染症などによる反応性の変化として,中毒穎粒(図6)とともに認められることが多いが,この症例では中毒穎粒も見られなかった.

トピックス

現生人類ミトコンドリアDNAの共通祖先

長谷川 政美

pp.708-709

 ミトコンドリアDNAは,通常には母親からしか遺伝しないので,これを用いてわれわれの女系の祖先をたどることができる.地球上には,現在55億人を超える人々が生きているが,これらの人々のミトコンドリアDNAの祖先をたどっていくと1人の女性にたどりつく.この女性のことを,"ミトコンドリアのイヴ"と呼ぶこともある.アメリカ・カリフォルニア大学の故AC Wilson らのグループ1,2)は,このイヴが,およそ20万年前のアフリカにいたという説を唱え,大きな論争を巻き起こした.

 彼らによれば,さまざまな人種からサンプルしたミトコンドリアDNAの系統樹をつくると図1のようになる.系統樹の根元,つまリイヴから,まず2つの系統が分かれ,一方の系統にはアフリカ人しか含まれないのに対して,もう一方は,アフリカ人をはじめあらゆる人種を含んでいる.このことは,現生人類の祖先がアフリカで進化したあと(つまりイヴはアフリカにいた),一部の集団が世界各地に進出していったことを示唆する.また,ヒトと類人猿の分岐に関する研究から割り出されたミトコンドリアDNAの塩基置換速度を用いると,イヴが生きていたのは,およそ20万年前であったという.

APC遺伝子とDCC遺伝子

土橋 洋

pp.709-711

 1986年に単離された網膜芽細胞腫の原因遺伝子,RB (retioblastoma gene)をはじめ,現在までに多種の癌抑制遺伝子が同定されている.そのほとんどは数種類の悪性腫瘍において変異が認められており,かつ単一組織型の悪性腫瘍においても数種類の癌遺伝子,抑制遺伝子の変異が認められる.つまり癌関連遺伝子の変異と腫瘍の対応は多対多の関係と言える.その中で大腸癌に関与する遺伝子は詳細に検索されており,時間的な推移とともに起こる変化として捉えられている.本稿では,その中でAPC,DCC両遺伝子について説明する.

 病理組織標本においても大腸のポリープ状腺腫内に癌が存在する(cancer in adenoma)事が稀でないように,他の腸管臓器とは異なり大腸癌は腺腫を経た癌化が考えられている.その多段階発癌の過程における遺伝子の関与のモデルは,最近までの知見を総括すると図1のようになる1).その中で初期の段階の腺腫の発生に関わっているのがAPC(adenomtous polyposis coli)遺伝子である.

リュウドカン

小嶋 哲人

pp.711-712

1.はじめに

 血管内皮細胞はその表面に多糖体の層を形成し,その構成成分としてヘパリン様構造を持つヘパラン硫酸プロテオグリカン(heparan sulfate proteoglycan;HSPG)を含有している.このHSPGはアンチトロンビンⅢコファクター活性を持ち,血液の流動性を保つ一役を担っていると考えられている.本稿では,最近筆者らがcDNAクローニングした抗凝固性を持つHSPG(リュウドカン;ryudocan)について概説する.

甲状腺低分化癌

細谷 哲男

pp.713

 甲状腺の癌にはコロイドを作る濾胞上皮由来の癌とそれ以外のものとに分類される.前者の中には進行の比較的ゆっくりした分化癌と,非常に進行の速い未分化癌がある.分化癌は,高頻度にみられる乳頭状構造を持つ乳頭癌と,乳頭状構造を持たない濾胞癌に分類される.分化癌の中にはこの分類のほかに高分化癌,低分化癌の分類がある(図1).

 この低分化癌は坂本ら1)が提唱した新しい疾患群で,彼らによれば低分化癌はコロイドを持たず,充実性,または索状構造,または硬化性配列の存在する甲状腺癌(図2)である.この低分化癌は甲状腺全悪性腫瘍の13.6%を占める.低分化癌の男女比は1:1.9で,高分化癌の1:7.1,未分化癌の1:0.7と比較すると高分化癌と未分化癌の中間に位置する.平均年齢についても低分化癌が55.2歳で,高分化癌の48.3歳と未分化癌の63.2歳の中間である.

研究

小児期脳波における過呼吸賦活時のEEGパワースペクトラム分析

奥田 忠行 , 小西 徹 , 桧山 幸孝 , 角田 美鈴 , 櫻川 信男

pp.715-719

 小児の過呼吸賦活(HV)時の脳波変化(build up)を定量的に評価するため,一定の賦活条件下における脳波をパワースペクトラム分析した結果,HV時のbuild upはトータルパワーおよび%δ,%θパワーの顕著な増加,%αパワーの顕著な減少であり,各パワーの変動程度によりbuild upの強さを区別できた.また,θパワー,δパワーの増加は後頭,頭頂部優位で全般性となる傾向を認めた.パワースペクトラム分析は短時間で変動する脳波変化(build upなど)を評価するうえで有用と思われた.

定量脳波分析による耳朶基準電極の活性度の検討

森 大輔 , 四宮 滋子 , 井上 令一 , 木田 享 , 阿佐野 幸子 , 大堀 俊子 , 星野 逸子

pp.721-725

 脳波検査において一般に用いられている耳朶基準電極について,その活性度を定量的に検討した.後頭部優位のα波分布を示す健常者10名と,diffuseα波を示す5名の頭皮上探査電極と耳朶電極のα波帯域のパワー(μV)を,平衡型頭部外基準電極(BN)を用いて測定した.健常者群ではFp1,T3,O1に対する耳朶電極(A1)のパワーの比率は平均58.7%,61.3%,36.2%であり,diffuseα群では各々平均37.1%,50.7%,35.7%という値が得られた.

私のくふう

心電図記録紙の切断とのり付け

大竹 敬二

pp.720

 心電図検査は,今や予防医療の普及に伴い外来,入院時のみならず,健常者についても集団検診などで行われる機会が多くなった.

 しかし,検査後の記録紙を台紙にはって整理する作業の方法は旧態依然としており,これがスムーズな検査業務の妨げになっている.そこで,筆者は以下に示すような簡単な器具をくふうして,能率良く記録紙の整理を行っているので紹介したい.

資料

尿定性自動分析装置"スーパートロン"の評価

武久 益子 , 眞重 文子 , 中尾 哲也 , 坂上 ノリ子 , 大久保 昭行

pp.727-734

 尿定性自動分析装置"スーパートロン"による比重,pH,白血球,亜硝酸塩,蛋白質,ブドウ糖,ケトン体,ウロビリノゲン,ビリルビンおよび潜血測定の評価を行った.濃度の異なる複数のコントロール尿を用いて日内再現性および日差再現性を調べたところ,どの項目も同一ランクあるいは1ランク以内の変動であった.蛋白質,ブドウ糖,ケトン体,ビリルビン,潜血では,純物質の添加量と測定値はよく一致した結果が得られた.クリニラブIIとの相関は,比重以外で良好な結果を示した.また,蛋白質およびブドウ糖はそれぞれの定量値と,白血球および潜血は沈渣の結果と良好な相関関係を示した.検討結果から,本分析装置は尿定性検査として再現性,正確度に優れており,かつ操作は容易であり,今後日常検査に役だつと判断された.

質疑応答 臨床化学

糖尿と1,5-アンヒドログルシトール

赤沼 宏史 , N生

pp.737-739

 Q 血清1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)は糖尿のある患者で低値となるとされていますが,その機序をお教えください.

検量線の直線性

臼井 敏明 , 山中 照明

pp.739-740

 Q 検量線式を最小二乗法で求める場合,相関係数はどの程度あれば直線性が保証されるのでしょうか.

質疑応答 血液

病棟採血の適切な時刻

三浦 裕 , F子

pp.740-744

 Q われわれの検査室では最近病棟採血を始めました.血液化学成分には大きな日内変動があるといわれていますが,採血時刻に関する注意事項をお教えください.

質疑応答 病理

PCNA免疫組織化学的染色法の臨床応用

鈴木 邦夫 , 郡 大裕 , M生

pp.744-747

 Q 37巻7号の"私のくふう"に掲載された鈴木氏らの「簡便なマイクロウェーブ処理によるPCNA抗原性の賦活化」(臨床検査37:786-787,1993)を大変興味深く拝読しました.PCNA免疫組織化学的染色法が実際どのように臨床応用されているのか,あるいは将来どのように応用されようとしているのかお教えください.また,具体的なデータもあればお示しください.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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64巻11号(2020年11月発行)

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63巻6号(2019年6月発行)

今月の特集1 生理検査における医療安全
今月の特集2 薬剤耐性菌のアウトブレイク対応—アナタが変える危機管理

63巻5号(2019年5月発行)

今月の特集1 現在のHIV感染症と臨床検査
今月の特集2 症例から学ぶフローサイトメトリー検査の読み方

63巻4号(2019年4月発行)

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

63巻3号(2019年3月発行)

今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない

63巻2号(2019年2月発行)

今月の特集1 てんかんup to date
今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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