文献詳細
文献概要
トピックス
共焦点レーザー走査型顕微鏡
著者: 田坂哲哉1 中原一彦1
所属機関: 1杏林大学臨床病理学
ページ範囲:P.841 - P.843
文献購入ページに移動 通常の顕微鏡では組織切片の厚みの積算像を見ているため,陽性部位が細胞・組織の表面に存在するのか,あるいは内部に存在するのかを明らかにすることは困難であった.また,組織切片の中にある器官の構造を観察するには焦点を変化させながらの高度な観察技術が必要であった.
近年,開発が進んでいる共焦点レーザー走査型顕微鏡(confocal Iaser scanning microscope;CLSM)1)は位相が揃ったアルゴンレーザーを用い,さらにピンホール効果によりX,Y方向の情報をX線CT像のような断層面としてミクロンの単位で観察することができる(図1).また,標本の各断層面の情報をもとにコンピュータ解析を行って三次元的に表示することが可能となり,病理・組織学の分野での利用が期待されている(図2).現在までCLSMを用いて肝臓,神経系,皮膚ランゲルハンス細胞,筋,核2),肺胞サーファクタント,腫瘍などの構造解析,あるいは胆汁生成,腎機能などのような機能的解析が行われてきた.また,in vivoでの解析にも用いられている3).
近年,開発が進んでいる共焦点レーザー走査型顕微鏡(confocal Iaser scanning microscope;CLSM)1)は位相が揃ったアルゴンレーザーを用い,さらにピンホール効果によりX,Y方向の情報をX線CT像のような断層面としてミクロンの単位で観察することができる(図1).また,標本の各断層面の情報をもとにコンピュータ解析を行って三次元的に表示することが可能となり,病理・組織学の分野での利用が期待されている(図2).現在までCLSMを用いて肝臓,神経系,皮膚ランゲルハンス細胞,筋,核2),肺胞サーファクタント,腫瘍などの構造解析,あるいは胆汁生成,腎機能などのような機能的解析が行われてきた.また,in vivoでの解析にも用いられている3).
掲載誌情報