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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻10号

1995年10月発行

文献概要

今月の表紙 臨床細菌検査

Campylobacter jejuni

著者: 猪狩淳1

所属機関: 1順天堂大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.1106 - P.1107

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 Campylobacter jejuniは1972年小児の腸炎患者から分離され,ヒトに対する病原菌として認められた1).本菌はブタ,ウシ,ヒツジ,ニワトリなどの家畜や,イヌ,ネコ,コトリなどの愛玩動物の腸管に寄生し,人畜共通感染症の起因菌の1つである.
 C.jejuniは,長さ0.5~0.8μm,幅0.2~0.5μmの小さな,らせん状またはS字状をしたグラム陰性桿菌である.菌体の一端または両端に1~2本の鞭毛を持ち,特有の運動をする.一般に発育には5~10%の酸素の環境下(微好気性の条件下)で発育し,好気性,嫌気性では発育しない.培養には,スキロー(Skirrow)培地が用いられ,42℃または37℃,2日間培養すると,非溶血性,半透明のS型のコロニーが観察される.また培養環境の違いにより露滴状のコロニーが見られることがある.本菌は外界で25℃上では比較的早く死滅してしまうが,10℃以下の低温では長期間(2週間以上)生存可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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