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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻10号

1995年10月発行

文献概要

コーヒーブレイク

人吉と秋田

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大学

ページ範囲:P.1117 - P.1117

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 本コラムに"旅愁"の作者犬童球渓の生地熊本県人吉と新潟市の縁を書き綴ったことがあった(38巻12号).これを読んだ秋田市の開業医菅原真氏(この人のことを本コラム37巻2号に"春夏秋冬20周"と題して紹介したことがある)から興味ある史料が届いた.明治維新における人物の消息を通して現代に及ぶ人吉市と秋田市を結んだ興味ある人間模様である.
 主人公は相良頼寿という人吉藩の藩主の縁続きの方で,吉田昭治という人の手で"ある墓とその周辺"という一編の読み物にまとめられている.秋田在住の作者が度々訪れる全良寺の一隅に誰も訪れる者もなく眠っている相良頼寿という墓碑が心にかかっていたところ,あるきっかけにこの由来を尋ねることになり主人公そして人吉と秋田の関係が明らかになったという史料である.そのきっかけを作ったのが他ならぬ菅原氏で,学会で縁のできた人吉の開業医岡啓嗣郎氏の懇望で秋田中の墓探しをしている矢先き,はしなくも吉田氏の知るところとなって墓の由来が明るみに出たというのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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