文献詳細
文献概要
今月の主題 乳腺の検査 話題
乳腺疾患とアポトーシス
著者: 土橋一慶1 山口和子1
所属機関: 1帝京大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.1175 - P.1176
文献購入ページに移動1.はじめに
病理学的に細胞死の形態を観察すると,細胞膜が変性するとともに核が膨潤する壊死/ネクローシス(necrosis)と,核が断片化するアポトーシス(apoptosis)の2つの細胞死の過程が知られている.後者のアポトーシスという名称は,ネクローシスとは異なった細胞の形態学的変化として1972年Kerrらによって,初めて使用された.さらにその後の研究によって,遺伝子の制御下での細胞自身の発生,分化,成熟,発達および退行変性課程,すなわちプログラム化された細胞死(PCD:programmed cell death)にアポトーシスという形態学的変化がしばしば観察されることも明らかとなった.これらの研究により,個体発生のみならず多くの疾病形成や各種治療による反応性などにもアポトーシスを中心とした細胞変化の関与が生じることが指摘されている.
病理学的に細胞死の形態を観察すると,細胞膜が変性するとともに核が膨潤する壊死/ネクローシス(necrosis)と,核が断片化するアポトーシス(apoptosis)の2つの細胞死の過程が知られている.後者のアポトーシスという名称は,ネクローシスとは異なった細胞の形態学的変化として1972年Kerrらによって,初めて使用された.さらにその後の研究によって,遺伝子の制御下での細胞自身の発生,分化,成熟,発達および退行変性課程,すなわちプログラム化された細胞死(PCD:programmed cell death)にアポトーシスという形態学的変化がしばしば観察されることも明らかとなった.これらの研究により,個体発生のみならず多くの疾病形成や各種治療による反応性などにもアポトーシスを中心とした細胞変化の関与が生じることが指摘されている.
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