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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻10号

1995年10月発行

文献概要

今月の主題 乳腺の検査 話題

乳腺疾患とアポトーシス

著者: 土橋一慶1 山口和子1

所属機関: 1帝京大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1175 - P.1176

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1.はじめに
 病理学的に細胞死の形態を観察すると,細胞膜が変性するとともに核が膨潤する壊死/ネクローシス(necrosis)と,核が断片化するアポトーシス(apoptosis)の2つの細胞死の過程が知られている.後者のアポトーシスという名称は,ネクローシスとは異なった細胞の形態学的変化として1972年Kerrらによって,初めて使用された.さらにその後の研究によって,遺伝子の制御下での細胞自身の発生,分化,成熟,発達および退行変性課程,すなわちプログラム化された細胞死(PCD:programmed cell death)にアポトーシスという形態学的変化がしばしば観察されることも明らかとなった.これらの研究により,個体発生のみならず多くの疾病形成や各種治療による反応性などにもアポトーシスを中心とした細胞変化の関与が生じることが指摘されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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