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1.肺サーファクタント
肺サーファクタントは,肺胞II型細胞で合成され,肺胞腔へ分泌される脂質―蛋白質複合体で,肺胞被覆層を形成し,肺胞表面の空気層と液層界面の表面張力を著しく低下させることにより,肺胞の換気能力を維持する機能を持つ生理活性物質である.肺サーファクタントはきわめて特徴ある分子から構築されており,成熟動物ではその約90%は脂質,特にジパルミトイル・ホスファチジルコリン(DPPC)とホスファチジルグリセロール(PG)が主成分である.肺サーファクタントには,少量の特異的なアポ蛋白質が存在することが明らかにされ,現在,4種類が報告されている.親水性のSP-A(surfactant protein A)とSP-D,および疎水性のSP-BとSP-Cである1).
これらのアポ蛋白質は,肺サーファクタントの物理化学的な表面活性の発現に必須であるばかりでなく,肺胞腔におけるリン脂質代謝動態,および,生体防御機構においても重要な役割を果たしていることが明らかにされた.
肺サーファクタントは,肺胞II型細胞で合成され,肺胞腔へ分泌される脂質―蛋白質複合体で,肺胞被覆層を形成し,肺胞表面の空気層と液層界面の表面張力を著しく低下させることにより,肺胞の換気能力を維持する機能を持つ生理活性物質である.肺サーファクタントはきわめて特徴ある分子から構築されており,成熟動物ではその約90%は脂質,特にジパルミトイル・ホスファチジルコリン(DPPC)とホスファチジルグリセロール(PG)が主成分である.肺サーファクタントには,少量の特異的なアポ蛋白質が存在することが明らかにされ,現在,4種類が報告されている.親水性のSP-A(surfactant protein A)とSP-D,および疎水性のSP-BとSP-Cである1).
これらのアポ蛋白質は,肺サーファクタントの物理化学的な表面活性の発現に必須であるばかりでなく,肺胞腔におけるリン脂質代謝動態,および,生体防御機構においても重要な役割を果たしていることが明らかにされた.
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