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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻11号

1995年10月発行

文献概要

ミニ情報

凍結切片・パラフィン切片の特殊性

著者: 前田邦彦1 鈴木一志1 松田幹夫2

所属機関: 1山形大学医学部第1病理 2山形大学医学部第2病理

ページ範囲:P.46 - P.46

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 凍結切片は本来迅速病理診断に用いられてきたが,抗原性が良好に保存されることから,免疫組織化学に広く応用されてきた.新鮮凍結法による凍結切片では通常のホルマリン固定パラフィン包埋切片に比較すると細胞形態や組織構築の保持に不十分な点があるが,PLP固定やparaformaldehyde固定などの特殊固定後の凍結切片では,形態の保持も改善され,免疫電顕のpreembedding法の主要な方法ともなっている.
 他方,パラフィン切片においても,近年,ホルマリン固定やその後の脱水・包埋過程に抵抗性の抗原エピトープを認識する新しいモノクローナル抗体の開発や,いわゆる抗原性の賦活化unmasking (トリプシンなどの蛋白分解酵素による消化,マイクロ・ウエーブ照射やオート・クレープによる加熱,塩酸やギ酸による酸性処理,DNaseによる核酸の消化,界面活性剤による処理など)1),染色感度の増強などの染色技術の改良によって,免疫染色の応用が著しく広がっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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