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抗DNA抗体
著者: 福田優1
所属機関: 1福井医科大学病理学
ページ範囲:P.108 - P.108
文献購入ページに移動 モノクローナル抗単鎖DNA抗体を用いた免疫染色による癌細胞核DNAの特異的分染法が日常の癌診断に用いられる可能性が出てきた.癌細胞の核DNAが正常細胞のそれに比して有意に不安定であることがFeulgen反応の基礎的研究の過程で見いだされた.
2N-HCI,30℃,8~9分間の緩やかな加水分解後にAcridine orange (AO)で染色すると,この条件下では二重鎖が保持される正常細胞核DNAにintercalationにより結合したAOはIE染性の緑色蛍光を出すのに対して,単鎖化した癌細胞核DNAにdye-stuckingにより結合,重合したAOは異染性の赤橙色の蛍光を発して美しいコントラストを示すことが知られた1).
2N-HCI,30℃,8~9分間の緩やかな加水分解後にAcridine orange (AO)で染色すると,この条件下では二重鎖が保持される正常細胞核DNAにintercalationにより結合したAOはIE染性の緑色蛍光を出すのに対して,単鎖化した癌細胞核DNAにdye-stuckingにより結合,重合したAOは異染性の赤橙色の蛍光を発して美しいコントラストを示すことが知られた1).
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