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免疫組織化学を使った画像解析の応用
著者: 後藤正道1 佐藤栄一1
所属機関: 1国立療養所星塚敬愛園,鹿児島大学第2病理学
ページ範囲:P.181 - P.181
文献購入ページに移動 免疫組織化学の標本を画像解析する場合には,さまざまな手法が考えられる.ここでは免疫染色の陽性部位を,視覚情報処理にできるだけ近似した方法で認識するために,色相分析を応用した筆者らの試みを紹介する.
細胞質が陽性となる抗体をDAB (茶色)で発色し,ヘマトキシリン(青)で核染色した標本を顕微鏡テレビカメラで取り込み,RGBカラー画像とする.各画素の赤,緑,青の絶対強度R,G,Bから,相対強度r=R/(R+G+B),g=G/(R+G+B)を求め,rを横軸,gを縦軸の色度図へプロットすることによって,色相が表現できる.この処理によって,一般的な濃度閾値処理では分離できなかったDABの茶色の部位が,ヘマトキシリンならびにバックの白から明確に分離できるようになり,その陽性面積を求めることが可能になった.次に元画像のDAB陽性部位を白で塗りつぶせば,通常の濃度閾値処理で核/細胞比も算出できる.
細胞質が陽性となる抗体をDAB (茶色)で発色し,ヘマトキシリン(青)で核染色した標本を顕微鏡テレビカメラで取り込み,RGBカラー画像とする.各画素の赤,緑,青の絶対強度R,G,Bから,相対強度r=R/(R+G+B),g=G/(R+G+B)を求め,rを横軸,gを縦軸の色度図へプロットすることによって,色相が表現できる.この処理によって,一般的な濃度閾値処理では分離できなかったDABの茶色の部位が,ヘマトキシリンならびにバックの白から明確に分離できるようになり,その陽性面積を求めることが可能になった.次に元画像のDAB陽性部位を白で塗りつぶせば,通常の濃度閾値処理で核/細胞比も算出できる.
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