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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻11号

1995年10月発行

文献概要

特集 免疫組織・細胞化学検査 臓器別応用例 4.内分泌系

1)下垂体

著者: 前田環1

所属機関: 1大阪医科大学第二病理学教室

ページ範囲:P.182 - P.185

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はじめに
 日常の病理形態学的検査で扱われる下垂体は,主に外科的に切除された下垂体腫瘍である.下垂体腺腫に対する内科的治療の発達で,外科的切除の適応症例は減少傾向にあるため,下垂体は形態学的検査では影の薄い存在と言えるかもしれない.しかし下垂体は甲状腺,副腎,生殖器などの機能を制御する何種類ものホルモンを分泌し,その異常はさまざまな病態を引き起こすので,きわめて重要で興味深い臓器である.
 下垂体の重量は0.5~0.8gで,視床下部から数ミリの茎で下垂しており,顔の正面から見ると両眼の中間あたり,鼻根部の奥に位置している.下垂体腫瘍の切除は上口唇下の歯肉粘膜から鼻腔(鼻粘膜と鼻中隔の間)を介して経蝶形骨洞的に行われるHardyの手術が一般的である(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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