文献詳細
文献概要
今月の主題 骨髄移植 話題
臍帯血幹細胞移植
著者: 中畑龍俊1
所属機関: 1東京大学医科学研究所癌病態学研究部
ページ範囲:P.333 - P.336
文献購入ページに移動1.はじめに
造血幹細胞は増殖,分化し,すべての血液細胞を産生するとともに自己複製能を持った細胞とされている.骨髄移植は造血幹細胞移植にほかならず,移植された造血幹細胞が骨髄に定着し一生の間,血球を供給し続けると考えられている.
同種骨髄移植は難治性血液疾患,白血病,先天性代謝異常症など多くの疾患において,治癒を目指す治療法の1つとして確立してきた.しかし,同胞の少ないわが国にあっては,HLA適合同胞を得ることは比較的困難であり,1993年から開始された公的骨髄バンクからの非血縁者間骨髄移植に大きな期待が集まっている.すでに250例を超える非血縁者間骨髄移植が行われているが,ドナーへの負担の問題,適合ドナーを得るまでの時間的問題,登録数,重症GVHDの増加などさまざまな問題点も明らかとなってきた.
造血幹細胞は増殖,分化し,すべての血液細胞を産生するとともに自己複製能を持った細胞とされている.骨髄移植は造血幹細胞移植にほかならず,移植された造血幹細胞が骨髄に定着し一生の間,血球を供給し続けると考えられている.
同種骨髄移植は難治性血液疾患,白血病,先天性代謝異常症など多くの疾患において,治癒を目指す治療法の1つとして確立してきた.しかし,同胞の少ないわが国にあっては,HLA適合同胞を得ることは比較的困難であり,1993年から開始された公的骨髄バンクからの非血縁者間骨髄移植に大きな期待が集まっている.すでに250例を超える非血縁者間骨髄移植が行われているが,ドナーへの負担の問題,適合ドナーを得るまでの時間的問題,登録数,重症GVHDの増加などさまざまな問題点も明らかとなってきた.
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