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文献詳細

雑誌文献

臨床検査39巻3号

1995年03月発行

文献概要

研究

糖尿病患者における尿中トランスフェリン測定の有用性

著者: 古川尚志1 板垣英二1 小沢幸彦1 林栄時1 丸山雅弘1 滝沢誠1 片平宏1 吉元勝彦1 武島英人1 村川章一郎1

所属機関: 1杏林大学医学部第三内科

ページ範囲:P.367 - P.370

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 尿蛋白陰性インスリン非依存型糖尿病患者134例中の尿中トランスフェリン(Tf)を測定し,その有用性を検討した.尿中Tfの陽性率は尿中徴量アルブミン(Alb)の陽性率に比し有意に高率で,Alb陰性例の約1/3がTf陽性であったが,Tf陰性でAlb陽性例は1例のみであった.尿中Tf排泄量は網膜症の有無,罹病期間と関連があり,尿中Albと高度の正の相関を示し.その回帰直線からAlbより早期に上昇することが示唆された.また,随時尿での検討が可能であり,糖尿病性腎症の早期診断検査法として有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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